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小草
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をぐさ
ふりがな文庫
“
小草
(
をぐさ
)” の例文
のぼつて行く山道のあるところに水が湧いて、そこに少しばかり青い
小草
(
をぐさ
)
が生えてゐる。「かりうどのみづ」などいふ小さい木札がぶらさがりゐる。
接吻
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
少時
(
しばらく
)
人
(
ひと
)
の
住
(
す
)
まない、
裏家
(
うらや
)
の
庭
(
には
)
で、
此
(
こ
)
の
折
(
をり
)
から
又
(
また
)
颯
(
さつ
)
と
雲
(
くも
)
ながら
月
(
つき
)
の
宿
(
やど
)
つた、
小草
(
をぐさ
)
の
露
(
つゆ
)
を、
搖
(
ゆり
)
こぼしさうな
蟲
(
むし
)
の
聲
(
こゑ
)
。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私はいばらの下に舞ふ羽虫の姿を見た、そして
小草
(
をぐさ
)
を超えて吹く柔らかな風の音を聞いた。
愛は、力は土より
(新字旧仮名)
/
中沢臨川
(著)
崖に沿ひて
一條
(
ひとすぢ
)
の
細徑
(
ほそみち
)
あり。迂𢌞して初の街道に通ず。われは
高萱
(
たかがや
)
を分け
小草
(
をぐさ
)
を踏みて行きしに、月は高き石垣の上を照して、
三人
(
みたり
)
の色蒼ざめたる
首
(
かうべ
)
の、鐵格の
背後
(
うしろ
)
より、我を
覗
(
うかゞ
)
ふを見たり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
小草
(
をぐさ
)
いひぬ『酔へる涙の色にさかむそれまで斯くて覚めざれな
少女
(
をとめ
)
』
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
木樵
(
きこ
)
り
歌
(
うた
)
鳥
(
とり
)
のさへづり
水
(
みづ
)
の
音
(
おと
)
ぬれたる
小草
(
をぐさ
)
雲
(
くも
)
かゝる
松
(
まつ
)
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
麦穂
臑
(
すね
)
刺す小径の上に、
小草
(
をぐさ
)
を蹈みに
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
名
(
な
)
も
知
(
し
)
れぬ
小草
(
をぐさ
)
の
花
(
はな
)
やつゆのたま
荷風翁の発句
(旧字旧仮名)
/
伊庭心猿
(著)
小草
(
をぐさ
)
を
把
(
と
)
りしわが身さへ
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
苅
(
か
)
りし
小草
(
をぐさ
)
に
倒
(
たふ
)
れ
伏
(
ふ
)
し
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
小草
(
をぐさ
)
のまへに色みえて
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
雪枝
(
ゆきえ
)
は
息
(
いき
)
せはしく
成
(
な
)
つて
一息
(
ひといき
)
吐
(
つ
)
く。ト
老爺
(
ぢい
)
は
煙草
(
たばこ
)
を
払
(
はた
)
いた。
吸殻
(
すゐがら
)
の
落
(
おち
)
た
小草
(
をぐさ
)
の
根
(
ね
)
の
露
(
つゆ
)
が、
油
(
あぶら
)
のやうにじり/\と
鳴
(
な
)
つて、
煙
(
けむり
)
が
立
(
た
)
つと、ほか/\
薄日
(
うすび
)
に
包
(
つゝ
)
まれた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
のぼり来し
福済禅寺
(
ふくさいぜんじ
)
の石だたみそよげる
小草
(
をぐさ
)
とおのれ
一人
(
ひとり
)
と
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
紫に
小草
(
をぐさ
)
が上へ影おちぬ野の春かぜに髪けづる朝
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
銀のつづれを
小草
(
をぐさ
)
にひつかけ
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
誰
(
た
)
そこの
小草
(
をぐさ
)
くれなゐの
独絃哀歌
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
花の
小草
(
をぐさ
)
のしたかげに
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
小草
(
をぐさ
)
のまへに色みえて
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
思
(
おも
)
ひ
掛
(
が
)
けなくおために
成
(
な
)
つて……
一寸
(
ちよつと
)
、
嬉
(
うれ
)
しい
事
(
こと
)
よ
私
(
わたし
)
は。……
矢張
(
やつぱり
)
何事
(
なにごと
)
も
心
(
こゝろ
)
は
通
(
つう
)
じますのですわね。」と
撫子
(
なでしこ
)
を
又
(
また
)
路傍
(
みちばた
)
へ。
忘
(
わす
)
れて
咲
(
さ
)
いたか、と
小草
(
をぐさ
)
にこぼれる。……
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
古墟
(
ふるつか
)
にも闇の
小草
(
をぐさ
)
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
此
(
こ
)
の
紅玉
(
こうぎよく
)
に
入亂
(
いりみだ
)
れて、
小草
(
をぐさ
)
に
散
(
ち
)
つた
眞珠
(
しんじゆ
)
の
數
(
かず
)
は、
次等々々
(
しだい/\
)
照増
(
てりまさ
)
る、
月
(
つき
)
の
田毎
(
たごと
)
の
影
(
かげ
)
であつた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父