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光澤
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つや
ふりがな文庫
“
光澤
(
つや
)” の例文
新字:
光沢
野幇間
(
のだいこ
)
を家業のやうにして居る
巴屋
(
ともゑや
)
七平は、血のやうな赤酒を注がせて、少し
光澤
(
つや
)
のよくなつた
額
(
ひたひ
)
を、ピタピタと叩くのです。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と
如何
(
いか
)
にも
氣易
(
きやす
)
く、わけの
無
(
な
)
ささうに、
手巾
(
ハンケチ
)
を
口
(
くち
)
に
取
(
と
)
りながら、
指環
(
ゆびわ
)
の
玉
(
たま
)
の
光澤
(
つや
)
を
添
(
そ
)
へて
美
(
うつく
)
しく
手紙
(
てがみ
)
を
抽
(
ぬ
)
いて
渡
(
わた
)
す。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
御米
(
およね
)
は十
時過
(
じすぎ
)
に
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た。
何時
(
いつ
)
もより
光澤
(
つや
)
の
好
(
い
)
い
頬
(
ほゝ
)
を
灯
(
ひ
)
に
照
(
て
)
らして、
湯
(
ゆ
)
の
温
(
ぬくもり
)
のまだ
拔
(
ぬ
)
けない
襟
(
えり
)
を
少
(
すこ
)
し
開
(
あ
)
ける
樣
(
やう
)
に
襦袢
(
じゆばん
)
を
重
(
かさ
)
ねてゐた。
長
(
なが
)
い
襟首
(
えりくび
)
が
能
(
よ
)
く
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
葉といふ葉は皆黄金の色、曉の光の中で
微動
(
こゆらぎ
)
もなく、
碧々
(
あを/\
)
として
薄
(
うつす
)
り
光澤
(
つや
)
を流した
大天蓋
(
おほぞら
)
に鮮かな輪廓をとつて居て、仰げば
宛然
(
さながら
)
金色の雲を被て立つ巨人の姿である。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
たゞ彼等相當のけちなやり方で精一ぱい口汚なく私を侮辱するんですね。殊にセリイヌの方は私の姿の缺點にわざ/\
光澤
(
つや
)
をつけてくれましたよ——片輪と云つたものです。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
女はまた輕るく走りながらその板を滑らせては
光澤
(
つや
)
つやと
平準
(
なら
)
してゆく。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そして温泉の香を匂はせた若い男達が、荒い皮膚をして、それでゐて生々とした
光澤
(
つや
)
を見せて、酒にでも醉つたやうな顏をして、幾人も集つて來た。彼等は高田、直江津方面へ行く汽車を待つてゐた。
霧の旅
(旧字旧仮名)
/
吉江喬松
(著)
光澤
(
つや
)
やかな日光にあててくれる
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
お品は何時の間にやら、疊の上へ、水仕事で少し荒れては居るが、娘らしく
光澤
(
つや
)
のある、美しい手を落して、そつと袖口を
瞼
(
まぶた
)
に當てました。
銭形平次捕物控:014 たぬき囃子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
老師
(
らうし
)
といふのは五十
格好
(
がつかう
)
に
見
(
み
)
えた。
赭黒
(
あかぐろ
)
い
光澤
(
つや
)
のある
顏
(
かほ
)
をしてゐた。
其
(
その
)
皮膚
(
ひふ
)
も
筋肉
(
きんにく
)
も
悉
(
ことご
)
とく
緊
(
しま
)
つて、
何所
(
どこ
)
にも
怠
(
おこたり
)
のない
所
(
ところ
)
が、
銅像
(
どうざう
)
のもたらす
印象
(
いんしやう
)
を、
宗助
(
そうすけ
)
の
胸
(
むね
)
に
彫
(
ほ
)
り
付
(
つ
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
光澤
(
つや
)
の消えた顏は、何方かと云へば輪廓の正しい、醜くない方であるけれども、硝子玉の樣にギラギラ惡光りのする大きい眼と、キリリと結ばれたる事のない脣とが、顏全體の調和を破つて
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
梅雨
(
つゆ
)
ふかし薄ごもりに生みためて
鷄
(
かけ
)
の卵の
光澤
(
つや
)
も
失
(
う
)
せぬる
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
たがひに
光澤
(
つや
)
を放つザボン
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
ガラツ八が飛んで行くと、間もなく少し
月代
(
さかやき
)
の
光澤
(
つや
)
のよくなつた野狐のやうな感じのする男をつれて來ました。
銭形平次捕物控:130 仏敵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
主人
(
しゆじん
)
は
光澤
(
つや
)
の
好
(
い
)
い
長火鉢
(
ながひばち
)
の
向側
(
むかふがは
)
に
坐
(
すわ
)
つてゐた。
細君
(
さいくん
)
は
火鉢
(
ひばち
)
を
離
(
はな
)
れて、
少
(
すこ
)
し
縁側
(
えんがは
)
の
障子
(
しやうじ
)
の
方
(
はう
)
へ
寄
(
よ
)
つて、
矢張
(
やはり
)
此方
(
こちら
)
を
向
(
む
)
いてゐた。
主人
(
しゆじん
)
の
後
(
うしろ
)
に
細長
(
ほそなが
)
い
黒
(
くろ
)
い
枠
(
わく
)
に
嵌
(
は
)
めた
柱時計
(
はしらどけい
)
が
懸
(
かゝ
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
光澤
(
つや
)
のある母の皮膚を
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
若い
雌鹿
(
めじか
)
のやうに均勢の取れた
四肢
(
てあし
)
、骨細のくせによく、
脂
(
あぶら
)
の乘つた皮膚の
光澤
(
つや
)
などは、桃色
眞珠
(
しんじゆ
)
を見るやうで、側へ寄つただけで、一種異樣な香氣を發散して
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
支配人の
祿兵衞
(
ろくべゑ
)
、
月代
(
さかやき
)
の
光澤
(
つや
)
の良い働き盛りの男で、背は高い方、少し氣むづかしさうですが、その代り堅いのと正直なのが
看板
(
かんばん
)
で、家中の者が一目も二目も置いて居ります。
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一の子分の喜太郎は、少し
光澤
(
つや
)
のよくなつた顏を撫でながら、
強
(
したゝ
)
かな微笑を浮べました。
銭形平次捕物控:136 鐘五郎の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
光澤
(
つや
)
と言ひ、光りと言ひ、それから、女體の方は後から入れたので、直ぐ
外
(
はづ
)
れますが、男體の額の夜光石は、佛體に刻み込んだもので、
漆
(
うるし
)
を碎いたくらゐではなか/\拔けません
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
脂ぎつて
光澤
(
つや
)
の良い頭、大きく
胡坐
(
あぐら
)
をかいた鼻、
顎
(
あご
)
が張つて、背が低くて、あまり感じの良い男ではありませんが、如才がなくて、人付きがよくて、金儲けには拔目が無ささうです。
銭形平次捕物控:266 処女神聖
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
番頭の忠兵衞、
月代
(
さかやき
)
の
光澤
(
つや
)
の良くなりかけた、四十七八の男に迎へられました。
銭形平次捕物控:248 屠蘇の杯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
涙は
漸
(
ようや
)
く乾きましたが、銀の粉を吹いたやうに薄桃色の頬が、不思議に涙に洗はれながら、溶けて流れもせずに、反つて新しい
光澤
(
つや
)
と、美しい色調を持つたのは、何んといふ美女の奇蹟でせう。
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
巴屋山三郎は、五十五六の、
月代
(
さかやき
)
の
光澤
(
つや
)
の良い、立派な中老人でした。
銭形平次捕物控:320 お六の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
月代の
光澤
(
つや
)
の良い五十二三の中老人は、平次の前に頭を下げました。
銭形平次捕物控:161 酒屋忠僕
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
佐吉は少し
光澤
(
つや
)
のよくなつた頭を
頑固
(
ぐわんこ
)
らしく振ります。
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
澤
部首:⽔
16画
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光澤出