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せじ
ふりがな文庫
“
世辭
(
せじ
)” の例文
新字:
世辞
どんなにかあなたのことをお愛し申してゐるので、あなたに、お
世辭
(
せじ
)
など云へませんわ。私にお世辭は、お止めになつて下さい。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
二十三といふ若盛り、純情家らしくて危な氣はありますが、その代り
世辭
(
せじ
)
も驅け引もないと言つた、生一本の良い男です。
銭形平次捕物控:179 お登世の恋人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
殿
(
との
)
、
御覽
(
ごらう
)
じ、
早速
(
さつそく
)
の
伺候
(
しこう
)
過分々々
(
くわぶん/\
)
と
御召
(
おめ
)
しの
御用
(
ごよう
)
が
御用
(
ごよう
)
だけ、
一寸
(
ちよつと
)
お
世辭
(
せじ
)
を
下
(
くだ
)
し
置
(
お
)
かれ、
扨
(
さ
)
てしか/″\の
仔細
(
しさい
)
なり。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
幾
(
いく
)
らお
世辭
(
せじ
)
をつかつても
屹度
(
きつと
)
噛
(
か
)
み
殺
(
ころ
)
されて
了
(
しま
)
うに
違
(
ちが
)
ひないと
思
(
おも
)
つて、
心配
(
しんぱい
)
の
餘
(
あま
)
りガタ/\
慄
(
ふる
)
へてゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
今
(
いま
)
も
今
(
いま
)
居
(
ゐ
)
なくなつたら
淋
(
さび
)
しかろうとお
言
(
い
)
ひなされたはほんの
口先
(
くちさき
)
の
世辭
(
せじ
)
で、あんな
者
(
もの
)
は
早
(
はや
)
く
出
(
で
)
てゆけと
箒
(
はうき
)
に
𪉩花
(
しほばな
)
が
落
(
お
)
ちならんも
知
(
し
)
らず、いゝ
氣
(
き
)
になつて
御邪魔
(
おじやま
)
になつて
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
夫人。おん身はまことに
世辭
(
せじ
)
好
(
よ
)
き人なり。我姿はいつもの通りなり。衣は
緩
(
ゆる
)
く包みし
袱
(
ふく
)
の如し。否々、面を赤うし給ふことかは。おん身も年若き男達の癖をばえ逃れ給はずと思はる。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「おやまあ、
暫
(
しば
)
らくでがしたね」とおつたは、
先
(
さき
)
に
世辭
(
せじ
)
をいうた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
今、誰か不道徳な馬鹿者が、つまらない
下司口
(
げすぐち
)
を
利
(
き
)
いて私の胸を惡くするとしても、私には自分がその人間よりも上等だとは、お
世辭
(
せじ
)
にも云へません。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
軒
(
のき
)
ばの
松
(
まつ
)
に
鶴
(
つる
)
が
來
(
き
)
て
巣
(
す
)
をくひはせぬか、これを
世間
(
せけん
)
の
目
(
め
)
に
何
(
なに
)
と
見
(
み
)
るらん、
母御
(
はゝご
)
は
世辭
(
せじ
)
上手
(
じようず
)
にて
人
(
ひと
)
を
外
(
そ
)
らさぬ
甘
(
うま
)
さあれば、
身
(
み
)
を
無
(
な
)
いものにして
闇
(
やみ
)
をたどる
娘
(
むすめ
)
よりも、一
枚
(
まい
)
あがりて
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「主人は顏を見せません。番頭は四十がらみの、
世辭
(
せじ
)
の宜い男で」
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
世
(
よ
)
にある
頃
(
ころ
)
の
唐棧
(
とうざん
)
ぞろひに
小氣
(
こき
)
の
利
(
き
)
いた
前
(
まへ
)
だれがけ、お
世辭
(
せじ
)
も
上手
(
じようず
)
、
愛敬
(
あいけう
)
もありて、
年
(
とし
)
の
行
(
ゆ
)
かぬやうにも
無
(
な
)
い、
父親
(
てゝおや
)
の
居
(
ゐ
)
た
時
(
とき
)
よりは
却
(
かへ
)
つて
店
(
みせ
)
が
賑
(
にぎ
)
やかなと
評判
(
ひやうばん
)
された
利口
(
りこう
)
らしい
人
(
ひと
)
の
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
美
(
うつ
)
くしい
眦
(
まなじり
)
に
良人
(
をつと
)
が
立
(
た
)
つ
腹
(
はら
)
をも
柔
(
やはら
)
げれば、
可愛
(
かあい
)
らしい
口元
(
くちもと
)
からお
客樣
(
きやくさま
)
への
世辭
(
せじ
)
も
出
(
で
)
る、
年
(
とし
)
もねつから
行
(
ゆ
)
きなさらぬにお
怜悧
(
りこう
)
なお
内儀
(
かみ
)
さまと
見
(
み
)
るほどの
人
(
ひと
)
褒
(
ほ
)
め
物
(
もの
)
の、
此人
(
このひと
)
此身
(
このみ
)
が
裏道
(
うらみち
)
の
働
(
はたら
)
き
うらむらさき
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
姉
(
あね
)
なる
人
(
ひと
)
が
全盛
(
ぜんせい
)
の
餘波
(
なごり
)
、
延
(
ひ
)
いては
遣手新造
(
やりてしんぞ
)
が
姉
(
あね
)
への
世辭
(
せじ
)
にも、
美
(
み
)
いちやん
人形
(
にんげう
)
をお
買
(
か
)
ひなされ、これはほんの
手鞠代
(
てまりだい
)
と、
呉
(
く
)
れるに
恩
(
おん
)
を
着
(
き
)
せねば
貰
(
もら
)
ふ
身
(
み
)
の
有
(
あり
)
がたくも
覺
(
おぼ
)
えず、まくはまくは
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
世
常用漢字
小3
部首:⼀
5画
辭
部首:⾟
19画
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世辭愛嬌