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与
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あづか
ふりがな文庫
“
与
(
あづか
)” の例文
旧字:
與
それには、是非ともお交際を願つて、いろ/\な立ち入つた御相談にも、
与
(
あづか
)
らせて戴きたいと、それで実はあんな突然なお申込を……
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
上田と四郎左衛門とが捕へられた後に、備前で勇戦隊を編成した松本
箕之介
(
みのすけ
)
は
入牢
(
にふらう
)
し、これに
与
(
あづか
)
つた家老戸倉左膳の臣斎藤直彦も取調を受けた。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「お鮨なんですよ、
昨夕
(
ゆうべ
)
大使夫人にお招きに
与
(
あづか
)
りましてね、その折戴いた御馳走なの、貴方に上げたいと思つて、
態々
(
わざ/\
)
持つて、帰つたのですわ。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
この第三回の
行
(
かう
)
、われは髪を剃り
笻
(
つゑ
)
を曳きて古人の跡を蹈み、
自
(
みづ
)
から意向を定めてありしかば義友も遂に我に迫らず、遂に大坂の義獄に
与
(
あづか
)
らざりしも
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
第三の「遺老の実歴談に就きて」は「明治維新の前後に際会して国事に
与
(
あづか
)
りし遺老の実歴談多く世に出づる」
大久保湖州
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
何等の祝福ぞ、末代下根の我等にして、この
稀有
(
けう
)
微妙の心証を成じて、無量の
法
(
のり
)
の喜びに
与
(
あづか
)
るを得べしとは。
予が見神の実験
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
偶
(
たま
)
に情人と分かれてゐる時は、二人は中洲へ往つて魚や貝の料理を食つた。凡そ市にありとあらゆる肉欲に満足を与へる遊びには、己達二人の
与
(
あづか
)
らぬことは無い。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
しかし、再び年少の頃の私は、そのやうな故事来歴は
与
(
あづか
)
り知らず、ただ口繩坂の中腹に夕陽丘女学校があることに、年少多感の胸をひそかに燃やしてゐたのである。
木の都
(新字旧仮名)
/
織田作之助
(著)
実
(
じつ
)
に一行が
首尾
(
しゆび
)
克
(
よ
)
く
探検
(
たんけん
)
の
目的
(
もくてき
)
を達するを得たるは、
忠実
(
ちうじつ
)
勇壮
(
ゆうさう
)
なる人夫の力大に
与
(
あづか
)
つて
力
(
ちから
)
ありとす。
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
世間に見られ、批評され、或は崇拝され、或は非難され、或は人間を感化する傑作と云はれ、或は世間を毒する作と言はれても、それは実は作者の
与
(
あづか
)
り知らないことだ。
心理の縦断
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
「彼の悔悟は彼の悔悟で、僕の
与
(
あづか
)
る事は無い。畜生も少しは思知つたと見える、それも可からう」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
吾が
住
(
すむ
)
塩沢
(
しほざは
)
は
下組
(
したぐみ
)
六十八ヶ村の
郷元
(
がうもと
)
なれば、郷元を
与
(
あづか
)
り知る家には
古来
(
こらい
)
の
記録
(
きろく
)
も
残
(
のこ
)
れり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
我れ等も
与
(
あづか
)
らしめ給へ。
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
その伊沢分家、同又分家、渋江氏等と交つて、往々諸家の内事を
与
(
あづか
)
り聞いたことは、わたくしの既に
屡
(
しば/″\
)
記した所である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
多数の漢学思想を主意とする学者の中に挺立して、能く革命の気運に
馴致
(
じゆんち
)
し、明治の思想の建設に
与
(
あづか
)
つて大功ありしものは、実に斯る特性あればなり。
明治文学管見:(日本文学史骨)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
猫がその遺産金を
何
(
ど
)
う
費
(
つか
)
つたかは、自分がその相談に
与
(
あづか
)
らなかつたから、よくは知らないが、唯愛国婦人会や赤十字社に寄附しなかつた事だけは事実らしい。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
盲人は絵画の鑑賞に
与
(
あづか
)
らなければ、聾者も音楽の鑑賞には与りません。同様に又文芸の鑑賞もまづ文字を読んでその意味を理解する所から始まるのであります。
文芸鑑賞講座
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「あゝさうですか。いや、今日はお招きに
与
(
あづか
)
つて有難うございます。僕は、御存じの杉野
直
(
たゞし
)
の息子です。
茲
(
こゝ
)
に、いらつしやるのは、唐澤男爵のお嬢さんです。」
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
吾が
住
(
すむ
)
塩沢
(
しほざは
)
は
下組
(
したぐみ
)
六十八ヶ村の
郷元
(
がうもと
)
なれば、郷元を
与
(
あづか
)
り知る家には
古来
(
こらい
)
の
記録
(
きろく
)
も
残
(
のこ
)
れり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
此方
(
こちら
)
は
暢気
(
のんき
)
なものだから
那様
(
こんな
)
事
(
こと
)
とは
些
(
ちつと
)
も知らない、
山田
(
やまだ
)
も
亦
(
また
)
気振
(
けぶり
)
にも見せなかつた、けれども
前
(
さき
)
にも言ふ
如
(
ごと
)
く、
中坂
(
なかさか
)
に社を
設
(
まう
)
けてからは、
山田
(
やまだ
)
は
全
(
まつた
)
く
社務
(
しやむ
)
に
与
(
あづか
)
らん姿であつたから
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
あながちに
己
(
おの
)
が見証を
将
(
もつ
)
て世に
吹聴
(
ふいちやう
)
せんとにはあらず、唯だ吾が鈍根劣機を以てして、
尚
(
な
)
ほ且つこの
稀有
(
けう
)
の心証に
与
(
あづか
)
ることを得たる
嬉
(
うれ
)
しさ、
忝
(
かたじ
)
けなさの
抑
(
おさ
)
へあへざると、且つは世の
予が見神の実験
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
すると色目を使つたと云ふ、常に溌剌たる生活力の証拠は宇野氏の独占に
委
(
まか
)
すべきではない。僕も
亦
(
また
)
分け前に
与
(
あづか
)
るべきである。或は僕
一人
(
ひとり
)
に与へらるべきである。
解嘲
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
藤原
道長
(
みちなが
)
の如きは、
一條
(
いちでう
)
、三條、後一條天皇の御代、三十余年にわたつて、政治の最高枢機に
与
(
あづか
)
り、その子
頼通
(
よりみち
)
も、父についで、摂政または関白たること五十余年であつた。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
此によつて見れば、昭憲皇太后の
御入内
(
ごじゆだい
)
には、薫子の口入が
与
(
あづか
)
つて力があつたらしく見える。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
然れども当時の文学中の最大部分たる洒落本、戯作の類の大に之に
与
(
あづか
)
りて力ありし事を思はざる可からず。当時の作家は
概
(
おほむ
)
ね遊廓内の理想家にして、且つ遊廓塲裡の写実家なりしなり。
粋を論じて「伽羅枕」に及ぶ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
われは宇宙の間に於けるわが真地位を自覚しぬ。吾れは神にあらず、又大自然の一波一浪たる人にもあらず、吾れは「神の子」也、天地人生の経営に
与
(
あづか
)
る神の子也。何等高貴なる自覚ぞ。
予が見神の実験
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
慈善の為に少しは
衆
(
ひと
)
にも見せてお
遣
(
や
)
んなさい、なんぞと非常に遣られたぢやないか。それからね、知つてをる通り、今度の選挙には実業家として
福積
(
ふくづみ
)
が当選したらう。俺も
大
(
おほ
)
いに
与
(
あづか
)
つて尽力したんさ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
といふと、松下氏は自分が下相談にでも
与
(
あづか
)
つたやうに
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
利仁の命令は、
言下
(
ごんか
)
に行はれた。軒からとび下りた狐は、直に広庭で芋粥の馳走に、
与
(
あづか
)
つたのである。
芋粥
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
作者は或は
巣元方
(
さうげんはう
)
だとも云ひ、或は呉景だとも云ふ。呉の名は一に景賢に作つてある。四庫全書総目に、此書は官撰であるから、巣も呉も其事に
与
(
あづか
)
つたのだらうと云つてある。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
新教勃興後の
基督
(
キリスト
)
教国は一般に新活気を文学に加へたり、其然る
所以
(
ゆゑん
)
のものは基督のみ是を致せしにあらず、悪魔も
与
(
あづか
)
りて力あるなり、言を換へて云へば、聖善なる
天力
(
ヘブンリー・パワー
)
に対する観念も
他界に対する観念
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
詩に謂ふ二児は、即ち十一歳の榛軒と五歳の柏軒とで、常三郎は
与
(
あづか
)
らなかつたのである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
三たび我が行きし時に、蒼海は幾多の少年壮士を率ゐて朝鮮の挙に
与
(
あづか
)
らんとし、老畸人も亦た各国の
点取
(
てんしゆ
)
に雷名を轟かしたる秀逸の吟咏を廃して、自村の興廃に関るべき大事に眉をひそむるを見たり。
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
信憑
(
しんぴよう
)
すべき記載もなく、又其事に
与
(
あづか
)
つた人も亡くなつたので、私は
精
(
くは
)
しく知らぬが、裁判官の中にも同志の人たちに同情するものがあつたので、苛酷な処置には
出
(
い
)
でなかつたさうである。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それに事によつたら、品も
与
(
あづか
)
つたのではあるまいか。
椙原品
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
与
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
“与”を含む語句
与那国
分与
与力
賦与
施与
与三
与兵衛
与太者
与党
与右衛門
参与
与太郎
寄与
荊与棘塞路
与奪
与一
関与
与那原
与重
河尻与兵衛
...