『他界に対する観念（たかいにたいするかんねん）』

悲劇必らずしも悲を以て旨とせず、厭世必らずしも厭を以て趣とせず、別に一種の抜く可からざる他界に対する自然の観念の存するものあり、この観念は以て悲劇を人心の情世界に愬へしめ、厭世を高遠なる思想家に迎へしむ、人間ありてよりこの観念なきはあらず、 …

著者	北村透谷
ジャンル	文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出	「國民之友　一六九號～一七〇號」民友社、1892（明治25）年10月13日、23日
文字種別	新字旧仮名
読書目安時間	約12分（500文字/分）
朗読目安時間	約19分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

自（おのづ） 与（あづか） 概（おほむね） 悚然（しようぜん） 魔力（サタニツク・パワー） 見（あら） 縦（ほしいまゝ） 暁（さと） 齷齪（あくさく） 雖（いへども） 産（うま） 況（いは） 斯（かく） 拘（かゝは） 怨恨（ゑんこん） 幽玄（ミステリー） 強（あなが） 亦（ま） 茲（こゝ） 蓋（けだ） 畢竟（ひつきやう） 畏（おそ） 獰猛（だうまう） 嘗（かつ） 圧抑（プレツシユア） 遙（はるか） 遮（さへぎ） 晩（おそ） 攫取（くわくしゆ） 闖入（ちんにふ） 所謂（いはゆる） 所以（ゆゑん） 希臘（ギリシヤ） 娑婆（しやば） 懐裡（くわいり） 憶度（おくど） 愬（うつた） 詞（ことば） 凡（およ） 産（う） 仮来（かりきた） 裡面（りめん） 凝注（ぎようちゆう） 識（し） 豈（あに） 願欲（デザイア） 凄惋（せいわん） 野鄙（やひ） 活（い） 強（し） 恰（あたか） 我邦（わがくに） 截断（せつだん） 抽（ぬ） 天力（ヘブンリー・パワー） 基督（キリスト） 棲（す） 而（しか） 為（な） 熱熾（アーネスト） 名什（めいじふ） 癡夢（ちむ） 箝（は） 糧（かて） 化躰（けたい）