“禍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わざわい53.6%
わざわ30.1%
わざはひ7.5%
まが2.8%
わざは2.2%
1.9%
わざわひ0.6%
あやま0.3%
まがつび0.3%
まがつみ0.3%
わざはい0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私たちばかりでなく、総ての罹災者は皆どこかでこの失費と面倒とを繰返しているのであろう。どう考えても、怖るべきわざわいであった。
十番雑記 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あまりに非凡な女は自身の持つ才識がかえってわざわいにもなるものであるから、西の対の姫君をそうは教育したくないとも思っていた。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)
またそれが不意の風のやうに起つたわざはひであつたのであらうか。また自分のやうに靜かに襲つて來た病魔の仕業であつたかもしれない。
三十三の死 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
主人の甲斐が、しだいに黒いまがまがしいものに包まれてゆくのを見るおもいがして、眼をあげることもできない、というようすであった。
その所縁ゆかり家族やからともあがめられき、あゝブオンデルモンテよ、汝が人のすゝめをれ、これとえにしを結ぶを避けしはげにいかなるわざはひぞや 一三九—一四一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
之に遇えば物に害あり。ゆえ大厲だいれい門に入りて晋景しんけい歿ぼっし、妖豕ようしいて斉襄せいじょうす。くだようをなし、さいおこせつをなす。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
すでくらんでたふれさうになると、わざわひ此辺このへん絶頂ぜつちやうであつたとえて、隧道トンネルけたやうにはるかに一りんのかすれたつきおがんだのはひるはやし出口でくちなので。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
が、気持ちがせかせかして周章あわててばかりいた。人が一といっている時自分が二といっているようだ。何かあやまちをしそうな気がした。
御身 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「あれ、不可いけませんよう。」「可いてことさ。」せりあううちに後毛おくれげはらはら、さっと心も乱髪みだれがみ、身に振かかるまがつびのありともあわれ白露や、無分別なるものすなわちこれなり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神——反覆のまがつみを打ちて憚ること勿れ。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
〔評〕長兵京師にやぶる。木戸公は岡部氏につてわざはいまぬかるゝことを得たり。のち丹波におもむき、姓名せいめいへ、博徒ばくとまじり、酒客しゆかくまじはり、以て時勢をうかゞへり。南洲は浪華なにはの某樓にぐうす。