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耳元
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みゝもと
見て
餘所ながらなる
辭別愁然として居たる折早くも二
更の
鐘の
音は
耳元近く聞ゆるにぞ
時刻來りと立上り
音せぬ樣に
上草履を足に
穿つて我家を
耳元近くから
恐しい
黄い声が、「
変るよ———ウ」と
叫び出した。見物人が出口の
方へと
崩を打つて
下りかける。
愛ちやんは
此時迄に、
全く
公爵夫人を
忘れて
了つてゐたので、
耳元で
夫人の
聲を
聞いた
時には
些しく
驚きました。
あの
姫の
美麗さで、
輝く
燭火が
又一
段と
輝くわい!
夜の
頬に
照映ゆる
彼の
姫が
風情は、
宛然黒人種の
耳元に
希代の
寶玉が
懸ったやう、
使はうには
餘り
勿體無く
耳形の
𣠽を
掴んで
其劍をお
拔きゃれ、
速うせぬと
乃公の
劍が
足下の
耳元へお
見舞ひ
申すぞ。
云つて
兎は
氣遣はしげに
自分の
肩を
幾度も
見ました、それから
爪先で
立ち
上り、
愛ちやんの
耳元近く
口を
寄せて、『
愛ちやんが
死刑の
宣告の
下にある』と
云ふことを
咡きました。
力と頼みて夜道をも子故の
闇にたどりつゝ三次が後に
引添歸らぬ旅路へ赴むくと虫が知らすか
畔傳ひつたはる因果の
耳元近く淺草寺の鐘の音も
無常を告る
後夜の聲かねて覺悟の早乘三次
長脇差を
「
長さん、
僕は役者だよ。」と顔をさし出して
長吉の
耳元に
囁いた。
或ひは
兵卒の
頸筋元を
駈𢌞る、すると
敵の
首を
取る
夢やら、
攻略やら、
伏兵やら、
西班牙の
名劍やら、
底拔の
祝盃やら、
途端に
耳元で
陣太鼓、
飛上る、
目を
覺す、おびえ
駭いて、
一言二言祈をする