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百姓家
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ひゃくしょうや
ふりがな文庫
“
百姓家
(
ひゃくしょうや
)” の例文
高田 (やや気の毒そうに。)ここは一軒家じゃあない、ほかにも
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
は沢山あるのだから、ほかの
家
(
うち
)
へ行って頼んで御覧なさい。
青蛙神
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
わたしたちが
最初
(
さいしょ
)
の村を通り
過
(
す
)
ぎると、大きな
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の門の前へ出た。中をのぞくとおおぜいの人が晴れ着を着てめかしこんでいた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そのとき、一
軒
(
けん
)
だけ、ぽつんと立っている
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
が見えてきました。見れば、荒れはてているうえに、人は住んでいないようすです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
八百屋
(
やおや
)
に
干枯
(
ひから
)
びて積んであるものを買わず、足まめに近くに
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
があれば自分で買いに行くがいい。かえって安価につくかも知れない。
味覚馬鹿
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の
裏庭
(
にわ
)
で、
家鴨
(
あひる
)
の
巣
(
す
)
の
中
(
なか
)
に
生
(
うま
)
れようとも、それが
白鳥
(
はくちょう
)
の
卵
(
たまご
)
から
孵
(
かえ
)
る
以上
(
いじょう
)
、
鳥
(
とり
)
の
生
(
うま
)
れつきには
何
(
なん
)
のかかわりもないのでした。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
恭一君の家は、小さい
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
でしたが、まわりに、松や、つばきや、かきや、とちなど、いろんな木がいっぱいありました。
かぶと虫
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
これも芭蕉が旅中で遭遇した事実で、非常に汚い
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
に泊った。そうすると蚤や虱が盛んに食って
痒
(
かゆ
)
くって眠れない。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
仕方なしに二人はそこにある
汚
(
きた
)
ない
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
へ馳け込んで、何でも好いから食わせろと云ったそうです。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
氏は
直
(
ただち
)
にそれを
予
(
よ
)
に
逓与
(
わた
)
して、わたしはこれは
要
(
い
)
らない、と云いながら、見つけたものが有るのか、ちょっと歩きぬけて、
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の
背戸
(
せど
)
の
雑樹籬
(
ぞうきがき
)
のところへ行った。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
どこぞに
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
でも
見
(
み
)
つけ
次第
(
しだい
)
、
頼
(
たの
)
んで
一晩
(
ひとばん
)
泊
(
と
)
めてもらおうと
思
(
おも
)
いましたが、
折
(
おり
)
あしく
原
(
はら
)
の中にかかって、
見渡
(
みわた
)
す
限
(
かぎ
)
りぼうぼうと
草
(
くさ
)
ばかり
生
(
お
)
い
茂
(
しげ
)
った
秋
(
あき
)
の
野末
(
のずえ
)
のけしきで
安達が原
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「いいえ、なんでございます……もしごつごうが悪ければ、わたくしにいたしましても、
命
(
いのち
)
が大事です。すこしあとへもどって、どこか安全な
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
にでも
泊
(
と
)
めてもらいますで」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
だものこのさまでけっこうですよ。何も心配することはありゃしないさ」
紅黄録
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
屋根の形式の割合いに
平凡
(
へいぼん
)
な
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
で、畑に面したふた
間
(
ま
)
つづきの
出居
(
でい
)
の間の、前通りの障子を明け放しにして、その床の間つきの方の部屋に主人らしい四十
恰好
(
かっこう
)
の人がすわっていた。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
池上
(
いけがみ
)
本門寺の下寺の庭、馬込
界隈
(
かいわい
)
の
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の庭、大森は
比較的
(
ひかくてき
)
暖かいので芭蕉を植えるのに、育ちも悪くはないから、こくめいに
捜
(
さが
)
し歩いてあそこで一本、ここで二本というふうに
頒
(
わ
)
けてもらったり
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
「おまえさん、マッチを出しなさい。あしたたつとき返してあげるから」とその
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の主人はヴィタリス
老人
(
ろうじん
)
に言った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
それはいろんなところに——
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
や、お
城
(
しろ
)
や、町や、
農場
(
のうじょう
)
や、
停車場
(
ていしゃば
)
や、
漁村
(
ぎょそん
)
や、
精糖工場
(
せいとうこうじょう
)
などの上空にとまりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
農揚
(
のうあ
)
げといって、この秋のとり入れと、お米ごしらえがすっかり終わったお祝いに、どこの
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
でもそうするのです。
いぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
その
中
(
なか
)
でも
殊
(
こと
)
に
日当
(
ひあた
)
りのいい
場所
(
ばしょ
)
に、
川
(
かわ
)
近
(
ちか
)
く、
気持
(
きもち
)
のいい
古
(
ふる
)
い
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
が
立
(
た
)
っていました。そしてその
家
(
いえ
)
からずっと
水際
(
みずぎわ
)
の
辺
(
あた
)
りまで、
大
(
おお
)
きな
牛蒡
(
ごぼう
)
の
葉
(
は
)
が
茂
(
しげ
)
っているのです。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
自分は
絵馬堂
(
えまどう
)
に
掲
(
かか
)
げてある子別れの場の
押絵
(
おしえ
)
の絵馬や、
雀右衛門
(
じゃくえもん
)
か誰かの似顔絵の額を
眺
(
なが
)
めたりして、わずかに
慰
(
なぐさ
)
められて森を出たが、その帰り路に、ところどころの
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の障子の
蔭
(
かげ
)
から
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
見ると、
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
のやぶれ
廂
(
びさし
)
の下から、白い煙がスーッとはいあがっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「天井はないさ。
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
だもの」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それから、まんなかがいくらか灰色の黒ずんだ四角もありました。それは黒くなったわらぶき
屋根
(
やね
)
のある大きな
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
で、
前庭
(
まえにわ
)
には石がしいてあるのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
それはある大きな村から遠くない
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
にとまった朝のことであった。その村はブアシー・セン・レージェという名であることは、
往来
(
おうらい
)
の
標柱
(
ひょうちゅう
)
でわかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
恭一君の家は小さい
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
でしたが、まわりに、松や
椿
(
つばき
)
や
柿
(
かき
)
や
橡
(
とち
)
などいろんな木がいっぱいありました。
小さい太郎の悲しみ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
夕方ごろ、とあるみすぼらしい、小さな
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
にたどりつきました。その家は、見るもあわれなありさまで、自分でも、どっちへたおれようとしているのか、わからないようなようすでした。
みにくいアヒルの子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
はたけへ入って芋をほりちらしたり、
菜種
(
なたね
)
がらの、ほしてあるのへ火をつけたり、
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の裏手につるしてあるとんがらしをむしりとって、いったり、いろんなことをしました。
ごん狐
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
あくる朝この親切な
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
を出るとき、わたしたちには二十八フランの
資本
(
もとで
)
があった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
やっとのことで一けんの
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
がいくらか親切があって、わたしたちを
納屋
(
なや
)
にとめることを
承知
(
しょうち
)
してくれた。でもねるだけはねても、明かりをつけることはならないという言いわたしであった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
百
常用漢字
小1
部首:⽩
6画
姓
常用漢字
中学
部首:⼥
8画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“百姓”で始まる語句
百姓
百姓一揆
百姓等
百姓達
百姓仕事
百姓共
百姓男
百姓染
百姓女
百姓馬