權利けんり)” の例文
新字:権利
我々われ/\は、そんなこと豫期よきする權利けんりのない人間にんげんぢやないか」とおもつてして仕舞しまふ。細君さいくんやうやいてくちつぐんで仕舞しまふ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたくしなに貴方あなた自分じぶん信仰しんかうむかはせやうと權利けんり主張しゆちやうはせんのです。』院長ゐんちやう自分じぶんわかつていので、さも殘念ざんねんふやうに。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「なるほど、あるひはそうかもれない。けれど自分じぶんえてゐる。それだからべる。これは自然しぜんだ、また權利けんりだ」
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
わたくしいまだい端艇たんていくだるとともに、吾等われら一等船客いつとうせんきやくたるの權利けんりをもつて、春枝夫人はるえふじん日出雄少年ひでをせうねんとをいざなつたのである。
わたしかんがへる權利けんりがあつてよ』とあいちやんが劍突けんつくはせました、すこ煩悶懊惱むしやくしやしてゐたものですから。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
……なんぢゃ? 下司奴げすやっこめが、道外假面だうけめんおもてかくして、この祝典しゅくてん蹈附ふみつけにしようとは不埓ふらちぢゃ! カピューレットの正統しゃうとうたる權利けんりもって、彼奴きゃつめをば打殺ぶちころしても、おれ罪惡ざいあくとはおもはぬわい。
またけつして厭世家えんせいかたるの權利けんりかつた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
貴下あなた海上かいじやう法則ほうそくりませんか、たとへ如何どんことがあらうとも船員せんゐん以外いぐわいものそれくちばしれる權利けんりいです、またわたくし貴下あなたから其樣そん報告ほうこくける義務ぎむいです。
丁度ちやうど此位このくらゐ權利けんりだらう』とつて公爵夫人こうしやくふじんは、『ぶたぶくらゐのサ、それで、ト——』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
宗助そうすけはあんなことをして廢嫡はいちやくまでされかゝつたやつだから、一もんだつて權利けんりはない。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
勿論もちろん不埒ふらちですとも。』アンドレイ、エヒミチはイワン、デミトリチの加勢かせいとみちからて、つよくなり。『おれようるのだ! るのだ! 貴樣きさまなん權利けんりる! せとつたらせ!』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『おまへには此處こゝおほきくなる權利けんりちつともい』と福鼠ふくねずみひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)