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あんないしや
或る
騎兵大隊長の
夫人に
變者があつて、
毎でも
身に
士官の
服を
着けて、
夜になると
一人で、カフカズの
山中を
案内者もなく
騎馬で
行く。
案内者がついてゐます。
御串戲ばかり。……
洲崎の
土手へ
突き
當つたつて、
一つ
船を
押せば
上總澪で、
長崎、
函館へ
渡り
放題。
この
小鳥の
群には、
必ず一
羽づゝ
先達の
鳥があります。その
鳥が
空の
案内者です。
澤山に
隨いて
行く
鳥の
群は
案内する
鳥の
行く
方へ
行きます。
此秋山には
古の
風俗おのづから
残れりと
聞しゆゑ一度は
尋ばやとおもひ
居りしに、此地をよくしりたる
案内者を
得たりしゆゑ、
偶然おもひたち
案内が
教にまかせ
真先に
案内者権七の
帰つて
来たのが、ものゝ
半時と
間は
無かつた。けれども、
足を
爪立つて
待つて
居る
身には、
夜中までかゝつたやうに
思ふ。
……
案内者に
雇はれるものが、
何も
知らない
前に
道案内を
為たと
言ふも
何かの
縁と
思ふ。
人一倍精出して
捜さうから
静かに
休め、と
頼母しく
言つて、すぐに
又下階へ
下りた。
日和癖で、
何時ぱら/\と
來ようも
知れないから、
案内者の
同伴も、
私も、
各自蝙蝠傘……いはゆる
洋傘とは
名のれないのを——
色の
黒いのに、
日もさゝないし、
誰に
憚るともなく
土地の
名所とは
言ひながら、なか/\
以て、
案内者を
連れて
踏込むやうな
遊山場ならず。
双六盤の
事は
疑無けれど、
其の
是あるは、
月の
中に
玉兎のある、と
同じ
事、と
亭主は
語つた。
「こつちが
間拔けなんです。——
番ごとこれぢや
案内者申し
譯がありません。」