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おほて
ふりがな文庫
“
大手
(
おほて
)” の例文
西町奉行所と云ふのは、大阪城の
大手
(
おほて
)
の方角から、
内本町通
(
うちほんまちどほり
)
を西へ行つて、
本町橋
(
ほんまちばし
)
に掛からうとする北側にあつた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
前面
(
ぜんめん
)
の
大手
(
おほて
)
の
彼方
(
かなた
)
に、
城址
(
しろあと
)
の
天守
(
てんしゆ
)
が、
雲
(
くも
)
の
晴
(
は
)
れた
蒼空
(
あをぞら
)
に
群山
(
ぐんざん
)
を
抽
(
ぬ
)
いて、すつくと
立
(
た
)
つ……
飛騨山
(
ひださん
)
の
鞘
(
さや
)
を
払
(
はら
)
つた
鎗
(
やり
)
ヶ
嶽
(
だけ
)
の
絶頂
(
ぜつちやう
)
と、
十里
(
じふり
)
の
遠近
(
をちこち
)
に
相対
(
あひたい
)
して
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と、石川氏は得意さうに
大手
(
おほて
)
をふつて道を歩きながら、町の両側に突立つてゐる街並木や郵便箱やが、カーキ服も着ないでゐる間抜さを憐れむやうな目つきをした。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と
私
(
わたくし
)
は
單獨
(
ひとり
)
で
叫
(
さけ
)
んで
見
(
み
)
た。
強
(
し
)
いて
斯
(
かゝ
)
る
妄念
(
まうねん
)
を
打消
(
うちけ
)
さんとて
態
(
わざ
)
と
大手
(
おほて
)
を
振
(
ふ
)
つて
甲板
(
かんぱん
)
を
歩
(
あゆ
)
み
出
(
だ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
空濠
(
からぼり
)
と
云
(
い
)
ふではない、が、
天守
(
てんしゆ
)
に
向
(
むか
)
つた
大手
(
おほて
)
の
跡
(
あと
)
の、
左右
(
さいう
)
に
連
(
つら
)
なる
石垣
(
いしがき
)
こそまだ
高
(
たか
)
いが、
岸
(
きし
)
が
浅
(
あさ
)
く、
段々
(
だん/\
)
に
埋
(
うも
)
れて、
土堤
(
どて
)
を
掛
(
か
)
けて
道
(
みち
)
を
包
(
つゝ
)
むまで
蘆
(
あし
)
が
森
(
もり
)
をなして
生茂
(
おひしげ
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
坤
(
ひつじさる
)
に
開
(
ひら
)
いてゐる城の
大手
(
おほて
)
は土井の
持口
(
もちくち
)
である。
詰所
(
つめしよ
)
は門内の北にある。門前には
柵
(
さく
)
を
結
(
ゆ
)
ひ、
竹束
(
たけたば
)
を立て、土俵を築き上げて、
大筒
(
おほづゝ
)
二門を
据
(
す
)
ゑ、別に
予備筒
(
よびづゝ
)
二門が置いてある。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「いゝ物が手に入つた、これさへあれば
大手
(
おほて
)
を振つて先生の
家
(
うち
)
へ倒れ込まれる。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
提灯
(
ちやうちん
)
を
一個
(
ひとつ
)
引奪
(
ふんだく
)
つて、
三段
(
さんだん
)
ばかりある
階
(
きざはし
)
の
正面
(
しやうめん
)
へ
突立
(
つゝた
)
つて、
一揆
(
いつき
)
を
制
(
せい
)
するが
如
(
ごと
)
く、
大手
(
おほて
)
を
拡
(
ひろ
)
げて
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
勝
(
かち
)
に
乘
(
の
)
つたる
秀吉
(
ひでよし
)
が
一騎驅
(
いつきが
)
けに
馬
(
うま
)
を
寄
(
よ
)
せると、
腰
(
こし
)
より
采
(
さい
)
を
拔
(
ぬ
)
き
出
(
いだ
)
し、さらりと
振
(
ふ
)
つて、
此
(
こ
)
れは
筑前守
(
ちくぜんのかみ
)
ぞや、
又左
(
またざ
)
、
又左
(
またざ
)
、
鐵砲
(
てつぱう
)
打
(
う
)
つなと、
大手
(
おほて
)
の
城門
(
じやうもん
)
を
開
(
ひら
)
かせた、
大閤
(
たいかふ
)
大得意
(
だいとくい
)
の
場所
(
ばしよ
)
だが
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
船
(
ふね
)
で
行
(
ゆ
)
くやうに
其
(
そ
)
の
連中
(
れんぢう
)
、
大手
(
おほて
)
の
眞中
(
まんなか
)
を
洋傘
(
かうもり
)
の
五色
(
ごしき
)
の
波
(
なみ
)
で
通
(
とほ
)
りました。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
出外
(
ではづ
)
れに、
森
(
もり
)
見
(
み
)
えてお
城
(
しろ
)
の
大手
(
おほて
)
。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“大手”で始まる語句
大手柄
大手前
大手町
大手筋
大手住
大手筆
大手洗鉢
大手先
大手道
大手数