大手おほて)” の例文
西町奉行所と云ふのは、大阪城の大手おほての方角から、内本町通うちほんまちどほりを西へ行つて、本町橋ほんまちばしに掛からうとする北側にあつた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
前面ぜんめん大手おほて彼方かなたに、城址しろあと天守てんしゆが、くもれた蒼空あをぞら群山ぐんざんいて、すつくとつ……飛騨山ひださんさやはらつたやりだけ絶頂ぜつちやうと、十里じふり遠近をちこち相対あひたいして
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、石川氏は得意さうに大手おほてをふつて道を歩きながら、町の両側に突立つてゐる街並木や郵便箱やが、カーキ服も着ないでゐる間抜さを憐れむやうな目つきをした。
わたくし單獨ひとりさけんでた。いてかゝ妄念まうねん打消うちけさんとてわざ大手おほてつて甲板かんぱんあゆした。
空濠からぼりふではない、が、天守てんしゆむかつた大手おほてあとの、左右さいうつらなる石垣いしがきこそまだたかいが、きしあさく、段々だん/\うもれて、土堤どてけてみちつゝむまであしもりをなして生茂おひしげる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ひつじさるひらいてゐる城の大手おほては土井の持口もちくちである。詰所つめしよは門内の北にある。門前にはさくひ、竹束たけたばを立て、土俵を築き上げて、大筒おほづゝ二門をゑ、別に予備筒よびづゝ二門が置いてある。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「いゝ物が手に入つた、これさへあれば大手おほてを振つて先生のうちへ倒れ込まれる。」
提灯ちやうちん一個ひとつ引奪ふんだくつて、三段さんだんばかりあるきざはし正面しやうめん突立つゝたつて、一揆いつきせいするがごとく、大手おほてひろげて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かちつたる秀吉ひでよし一騎驅いつきがけにうませると、こしよりさいいだし、さらりとつて、れは筑前守ちくぜんのかみぞや、又左またざ又左またざ鐵砲てつぱうつなと、大手おほて城門じやうもんひらかせた、大閤たいかふ大得意だいとくい場所ばしよだが
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ふねくやうに連中れんぢう大手おほて眞中まんなか洋傘かうもり五色ごしきなみとほりました。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
まち出外ではづれに、もりえておしろ大手おほて
城の石垣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)