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境
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きやう
ふりがな文庫
“
境
(
きやう
)” の例文
たゞさへ
神仙
(
しんせん
)
遊樂
(
ゆうらく
)
の
境
(
きやう
)
、
特
(
こと
)
に
私共
(
わたくしども
)
は、
極端
(
きよくたん
)
なる
苦境
(
くきやう
)
から、
此
(
この
)
極端
(
きよくたん
)
なる
樂境
(
らくきやう
)
に
上陸
(
じやうりく
)
した
事
(
こと
)
とて、
初
(
はじ
)
めは
自
(
みづか
)
ら
夢
(
ゆめ
)
でないかと
疑
(
うたが
)
はるゝばかり。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
余
(
よ
)
は
死
(
し
)
せるにあらぬかといふ、
夢幻
(
むげん
)
の
境
(
きやう
)
にさまよひ、
茫然
(
ばうぜん
)
として
動
(
うご
)
かずに
居
(
ゐ
)
る
後
(
うしろ
)
から、
突然
(
とつぜん
)
、一
箇
(
こ
)
の
黒影
(
くろかげ
)
が
出現
(
しゆつげん
)
した。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
物
一度
(
ひとたび
)
愛すれば正に進んで
此
(
かく
)
の如くならざる可からず。三昧の
境
(
きやう
)
に入るといふもの即ちこれなり。われ省みてわが
疎懶
(
そらん
)
の性遂にこゝに至ること能はざるを愧づ。
来青花
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
それで
彼様
(
あん
)
な風に為つたのだと言ふけれど、単に愛情の過度といふのみで、それで人間が、
己
(
おのれ
)
の故郷の家屋を焼くといふ程の烈しい暗黒の
境
(
きやう
)
に陥るであらうか。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
この
境
(
きやう
)
、都を
距
(
へだつ
)
ること遠からず、むかし行きたる時には
幾度
(
いくたび
)
か
鞋
(
わらぢ
)
の紐をゆひほどきしけるが、今は汽笛一声新宿を発して、名にしおふ玉川の
砧
(
きぬた
)
の音も耳には入らで
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
▼ もっと見る
願くば一生
後生
(
こうせい
)
を云はず、
紛々
(
ふんぷん
)
たる文壇の
張三李四
(
ちやうさんりし
)
と、トルストイを談じ、
西鶴
(
さいかく
)
を論じ、或は又甲主義乙傾向の是非曲直を
喋々
(
てふてふ
)
して、遊戯
三昧
(
ざんまい
)
の
境
(
きやう
)
に安んぜんかな。(五月二十六日)
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
寝られぬまゝに
夜
(
よ
)
は更けぬ。時計一点を聞きて
後
(
のち
)
、
漸
(
やうや
)
く少しく
眠気
(
ねむけ
)
ざし、精神
朦々
(
もう/\
)
として
我我
(
われわれ
)
を
弁
(
べん
)
ぜず、
所謂
(
いはゆる
)
無現
(
むげん
)
の
境
(
きやう
)
にあり。
時
(
とき
)
に予が
寝
(
い
)
ねたる
室
(
しつ
)
の
襖
(
ふすま
)
の、スツとばかりに開く音せり。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
石沙無人
(
せきさむにん
)
の
境
(
きやう
)
の、
家
(
いへ
)
となり、
水
(
みづ
)
となり、
田
(
た
)
となり、
村
(
むら
)
となつた、いま
不思議
(
ふしぎ
)
な
境
(
きやう
)
にのぞみながら、
古間木
(
こまき
)
よりして
僅
(
わづか
)
に五
里
(
り
)
、あとなほ十
里
(
り
)
をひかへた——
前途
(
ゆくて
)
の
天候
(
てんこう
)
のみ
憂慮
(
きづか
)
はれて、
同伴
(
つれ
)
に
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
錦を故郷に飾つた
例
(
ためし
)
はいくらも眼の前に
転
(
ころが
)
つて居るから、志を故郷に得ぬものや、
貧窶
(
ひんる
)
の
境
(
きやう
)
に
沈淪
(
ちんりん
)
して
何
(
ど
)
うにも
彼
(
か
)
うにもならぬ者や、自暴自棄に陥つた者や、
乃至
(
ないし
)
は青雲の志の烈しいものなどは
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
此塲
(
このば
)
の
光景
(
くわうけい
)
のあまりに
天然
(
てんねん
)
に
奇體
(
きたい
)
なので、
私
(
わたくし
)
は
暫時
(
しばし
)
、
此處
(
こゝ
)
は
人間
(
にんげん
)
の
境
(
きやう
)
か、それとも、
世界
(
せかい
)
外
(
ぐわい
)
の
或
(
ある
)
塲所
(
ばしよ
)
ではあるまいかと
疑
(
うたが
)
つた
程
(
ほど
)
で、
更
(
さら
)
に
心
(
こゝろ
)
を
落付
(
おちつ
)
けて
見
(
み
)
ると、
總
(
すべ
)
ての
構造
(
こうざう
)
は
全
(
まつた
)
く
小造船所
(
せうざうせんじよ
)
のやうで
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
“境”の解説
境(さかい)とは、政治、行政、言語、食文化等を区切る地理的な境目のこと。
(出典:Wikipedia)
境
常用漢字
小5
部首:⼟
14画
“境”を含む語句
境遇
境界
国境
境内
境地
環境
心境
境涯
見境
恍惚境
地境
境目
村境
國境
無人境
境川
窮境
苦境
海境
境木峠
...