三方さんぱう)” の例文
かたへ、煉瓦塀れんぐわべい板塀いたべいつゞきのほそみちとほる、とやがて會場くわいぢやうあたいへ生垣いけがきで、其處そこつの外圍そとがこひ三方さんぱうわかれて三辻みつつじる……曲角まがりかど窪地くぼち
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
秋はふもとの三方さんぱう
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
二日ふつか午後ごごけむり三方さんぱうながら、あきあつさは炎天えんてんより意地いぢわるく、くはふるに砂煙さえん濛々もう/\とした大地だいち茣蓙ござ一枚いちまい立退所たちのきじよから、いくさのやうなひとごみを、けつ、くゞりつ
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
目的めあて海岸かいがん——某地ぼうちくと、うみ三方さんぱう——見晴みはらして、旅館りよくわん背後うしろやまがある。うへ庚申かうしんのほこらがあるとく。……町並まちなみ、また漁村ぎよそん屋根やねを、隨處ずゐしよつゝんだ波状はじやう樹立こだちのたゝずまひ。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いけかこんだ三方さんぱう羽目はめいたはづれてかべがあらはれてた。室數へやかず總體そうたい十七もあつて、には取𢌞とりまはした大家たいけだけれども、何百年なんびやくねん古邸ふるやしきすこしはひらないから、ねずみだらけ、ほこりだらけ、くさだらけ。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
南屋みなみや普請ふしんかゝつてるので、ちやうど與吉よきち小屋こや往來わうらいへだてた眞向まむかうに、ちひさな普請小屋ふしんごやが、眞新まあたらしい、節穴ふしあなだらけな、薄板うすいたつてる、三方さんぱうかこつたばかり、むでつないだなは
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
數限かずかぎりもない材木ざいもくみづのまゝにひたしてあるが、彼處かしこへ五ほん此處こゝへ六ぽん流寄ながれよつたかたちはんしたごとく、みな三方さんぱうからみつツにかたまつて、みづ三角形さんかくけい區切くぎつた、あたりはひろく、一面いちめん早苗田さなへだのやうである。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)