“はなれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハナレ
語句割合
離屋34.9%
離室31.0%
離家6.5%
離座敷6.5%
離亭5.2%
4.3%
離房3.0%
別亭1.7%
傍屋0.9%
別館0.9%
離庵0.9%
子亭0.4%
房室0.4%
傍室0.4%
別室0.4%
翼家0.4%
茶室0.4%
離坐敷0.4%
離宅0.4%
離舎0.4%
離間0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
佐伯氏は、さんという、すごいような端麗な顔をした妹さんと二人で別棟離屋を借り切って、二階と階下に別れて住んでいる。
キャラコさん:03 蘆と木笛 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
やがてお客様達がお食堂の方へお入りになると、乳母やさんは達也様を抱いて、静かなお離室へやって来て、一息いていました。
美人鷹匠 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
彼女も主家離家との往復のほかには、家事向きの用事らしい用事もなく、いつも二人はいつしよにられた。私は退屈の時には本を讀んだ。
雪をんな (旧字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
五郎蔵は地団駄を踏み、いつか抜いた長脇差しを振り冠り、左門へ走りかかったが、にわかに足を止め、離座敷の方を眺めると
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ココア色をした小鳥が離亭の柱に、その朱塗の籠のなかで往き来し、かげは日影のひいたあたりにはう無かった。
後の日の童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
下等船客支那人はまだ伊太利領海ぬ、よりしきされてにカンデイアとセリゴとの死亡した
光代と英子とは同窓なので、学校の噂でも始めたらしく、小声で話しあつてゐるので、やがて離房の三人でツウ・テン・ジャックがはじまつた。
水と砂 (新字旧仮名) / 神西清(著)
きくよすがもらざりければ、別亭澁茶すゝりながらとなき物語、この四隣はいづれも閑靜にて、手廣園生浦山しきものなり、此隣りは誰樣御別莊
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
こういう瞬間に彼は、自分に信服した、しっかりした男が自分の身近に、同じ部屋の中ではなくても、せめて傍屋のほうにでもいて欲しかった。
主屋と別館とをつないでいるものは、屋根を持っている渡り廊下で、真珠のような月の光が、木の間を洩れて廊の欄干へ、光の斑を置いていた。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
本所法恩寺まえの化物屋敷、鈴川源十郎の離庵に、ひとりは座敷にすわり、他は縁に腰かけて、ふたりの人影が何かしきりに話しあっている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
彼はに心着きて履物め来んとて起ちけるに、いで起てる満枝の庭前の縁に出づると見れば、傱々と行きて子亭の入口にれたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「いいえ、貴方、私は見て参りましたので御座いますよ。子亭にゐらつしやりは致しません、それは大丈夫で御座います」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
房室におろされた雨戸の隙間から、細い光が洩れてゐた。彼はハタ/\と窓を叩いた。
(新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
僕は最近魚鱗寺の房室へ下宿を移したのです
(新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
彼はよく召し使いを傍室へさげてしまって、まるきり一人で母家に寝ることがあったけれど、たいていは下男のスメルジャコフが毎晩、彼の身辺に居残って、控え室の腰かけの上で寝ていた。
ちゃん、先生の下宿はこの娘のいるの、別室二階である。
郊外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
翼家の欄間には流石に紅や黄の窓硝子がめられ、庭の隅々にはまた紅い松葉菊を咲かしてあるといふ風に、如何にも異国趣味の瀟洒な住宅であつた。
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
豊吉はお花が土蔵の前の石段に腰掛けてう唱歌をききながら茶室の窓にりかかって居眠り、源造に誘われて釣りに出かけて居眠りながら釣り、勇の馬になッて、のそのそと座敷をはいまわり
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
山「はい、少し内々の話があって参ったが、此処で話しも出来んが、何処か離坐敷はないか」
私の居間ときめられた離宅は海の中に突き出た樣な位置に建てられ、三方が海に面してゐた。肱掛窓につて眺めると、ツイその正面に一つの島が見えた。
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
場所は岩村家の離舎と決り好学塾と名付けられた。農村のことであったから授業は勿論夜間であった。教授課目は「大学」と「史記列伝」ら「韓非子」をやろうと云うのである。
渡り廊下を通って、離間へ案内された正木作左衛門の後ろから、しとやかに綾の裾を曳いてついて行ったのは娘の千浪であった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)