離庵はなれ)” の例文
今までのことはすっかり己が誤解であったと源十郎に対する心もちもなおり、以前のとおり庭内の離庵はなれに起き臥しすることになったが。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
本所法恩寺まえの化物屋敷、鈴川源十郎の離庵はなれに、ひとりは座敷にすわり、他は縁に腰かけて、ふたりの人影が何かしきりに話しあっている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
丹下左膳が、母おさよの奉公先なる本所法恩寺まえの旗本鈴川源十郎方の離庵はなれにひそんでいることがわかった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
なんかとガヤガヤやっている時、お蓮さまは、悠然たる源三郎の手を持ち添えぬばかりに、やがて案内してきたのは、細い渡廊わたりをへだてた奥庭の離庵はなれです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)