“あからさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
明白26.7%
明白地20.0%
白地16.7%
明々地13.3%
白々地6.7%
明々白地3.3%
明瞭3.3%
浅露3.3%
率直3.3%
露骨3.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銀之助の不平は最早もう二月ふたつき前からのことである。そして平時いつこの不平を明白あからさまに口へ出して言ふ時は『下宿屋だつて』を持出もちだす。決して腹の底の或物あるものは出さない。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「されば、なんでもどこかの侍が数人とも顔面を何者にか知れず傷つけられたと申す事で」と明白あからさまには源八郎云わなかった。
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
しかなんだかさう明白地あからさまにもいはれないのでういつたのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
青山夫人と自分と出來て了つた翌朝のこと二人の仲を取り持つた指井から電話が掛つてた。尤も明白地あからさまに指井とは云はぬ、『友人です、お掛りになれば分明わかります。』とだけで名前を云はない。
媒介者 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
遂に、の頃のお友達は今怎うなつたらうと思ふと、今の我身の果敢はかなく寂しく頼りなく張合のない、孤独の状態ありさまを、白地あからさまに見せつけられた様な気がして、智恵子は無性に泣きたくなつた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
まづかれもときて、事の由来おこり白地あからさまに語り
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
ものの五尺ごしやくとはへだたらぬわたし居室ゐま敷居しきゐまたいで明々地あからさま薄紅うすくれなゐのぼやけたきぬからまつて蒼白あをじろをんなあしばかりが歩行あるいてた。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
もし倉地が明々地あからさまにいってくれさえすれば、元の細君さいくんを呼び迎えてくれても構わない。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
お孝が一声応ずるとともに、崩れた褄は小間を落ちた、片膝立てた段鹿の子の、浅黄、くれないあらわなのは、取乱したより、蓮葉はすはとより、薬玉くすだまふさ切れ切れに、美しい玉の緒のもつれた可哀あわれ白々地あからさま
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
菅子はもうそこに、袖を軽く坐っていたが、露の汗の悩ましげに、朱鷺とき色縮緬の上〆うわじめの端をゆるめた、あたりは昼顔の盛りのようで、あかるい部屋に白々地あからさまな、きぬばかりがすずしい蔭。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今も住んでいるのが、つまり明々白地あからさまに言うのをはばか所以ゆえんでもあるのだが、その年代の調査は前同様矢張やはり新しい部に属する。
白い光と上野の鐘 (新字新仮名) / 沼田一雅(著)
如何どうすること出來できません、明瞭あからさまへば、そのくびぶばかりではなく
浅露あからさまなる日の光のまばゆきのみにて、啼狂なきくるひしこずゑひよの去りし後は、隔てる隣より戞々かつかつ羽子はね突く音して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あなたがたがそれをれるか、れないかはまったべつとして、かくわたくしえいじたままを率直あからさまべてることにいたします。
古代希臘ギリシャの彫刻はいざ知らず、今世仏国きんせいふっこくの画家が命と頼む裸体画を見るたびに、あまりに露骨あからさまな肉の美を、極端まで描がき尽そうとする痕迹こんせきが、ありありと見えるので、どことなく気韻きいんとぼしい心持が、今までわれを苦しめてならなかった。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)