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明々地
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あからさま
ふりがな文庫
“
明々地
(
あからさま
)” の例文
年紀
(
としのころ
)
は二十七八なるべきか。やや
孱弱
(
かよわ
)
なる
短躯
(
こづくり
)
の男なり。
頻
(
しきり
)
に
左視右胆
(
とみかうみ
)
すれども、
明々地
(
あからさま
)
ならぬ
面貌
(
おもて
)
は
定
(
さだ
)
かに認め難かり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
真実にして容飾なき人生の説明者はこの絃琴の下にありて、
明々地
(
あからさま
)
にその至情を吐く、その声の悲しき、その声の楽しき、一々深く人心の奥を貫ぬけり。
万物の声と詩人
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
もし倉地が
明々地
(
あからさま
)
にいってくれさえすれば、元の
細君
(
さいくん
)
を呼び迎えてくれても構わない。そしてせめては自分をあわれんでなり愛してくれ。そう嘆願がしたかったのだ。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
まあ、
彼
(
あ
)
の
恐
(
おそろ
)
しい
所
(
ところ
)
から
何
(
ど
)
の
位
(
くらゐ
)
離
(
はな
)
れたらうと
思
(
おも
)
つて
怖々
(
こは/″\
)
と
振返
(
ふりかへ
)
ると、ものの
五尺
(
ごしやく
)
とは
隔
(
へだ
)
たらぬ
私
(
わたし
)
の
居室
(
ゐま
)
の
敷居
(
しきゐ
)
を
跨
(
また
)
いで
明々地
(
あからさま
)
に
薄紅
(
うすくれなゐ
)
のぼやけた
絹
(
きぬ
)
に
搦
(
から
)
まつて
蒼白
(
あをじろ
)
い
女
(
をんな
)
の
脚
(
あし
)
ばかりが
歩行
(
ある
)
いて
來
(
き
)
た。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
常に
可忌
(
いまは
)
しと思へる物をかく
明々地
(
あからさま
)
に見せつけられたる貫一は、
得堪
(
えた
)
ふまじく
苦
(
にが
)
りたる
眉状
(
まゆつき
)
して
密
(
ひそか
)
に目を
翥
(
そら
)
しつ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
この一筋道を行くなれば、もしかの人の
出来
(
いできた
)
るに会はば、
遁
(
のが
)
れんやうはあらで
明々地
(
あからさま
)
に
面
(
おもて
)
を合すべし。さるは望まざるにもあらねど、静緒の見る目あるを
如何
(
いか
)
にせん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
々
3画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“明々”で始まる語句
明々
明々後日
明々白地
明々喨々
明々白々
明々皎々