トップ
>
鼻息
>
はないき
ふりがな文庫
“
鼻息
(
はないき
)” の例文
伯父は手を動かしながら、こんな話をする。昔、盆栽の一番の薬は何かと聴いたら、主人の
鼻息
(
はないき
)
だと教えた人があったそうだ。
由布院行
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
先刻
(
さツき
)
小屋
(
こや
)
へ
入
(
はい
)
つて
世話
(
せわ
)
をしましたので、ぬら/\した
馬
(
うま
)
の
鼻息
(
はないき
)
が
体中
(
からだぢゆう
)
へかゝつて
気味
(
きみ
)
が
悪
(
わる
)
うござんす。
丁度
(
ちやうど
)
可
(
よ
)
うございますから
私
(
わたし
)
も
体
(
からだ
)
を
拭
(
ふ
)
きませう
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
小
(
ちい
)
さな
癖
(
くせ
)
に、なまいきをいうな。」と、
上
(
うえ
)
を
向
(
む
)
いて
太
(
ふと
)
い
鼻息
(
はないき
)
を
吹
(
ふ
)
きかけますと、からすはびっくりして
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此
(
この
)
哀
(
あは
)
れな
小
(
ちひ
)
さな
物
(
もの
)
は、
愛
(
あい
)
ちやんが
捕
(
つかま
)
へた
時
(
とき
)
に
蒸氣
(
じやうき
)
機關
(
きくわん
)
のやうな
恐
(
おそ
)
ろしい
鼻息
(
はないき
)
をしました、それからわれと
我
(
わ
)
が
體
(
からだ
)
を二つに
折
(
を
)
り
重
(
かさ
)
ねたり、
又
(
また
)
眞直
(
まつすぐ
)
に
伸
(
の
)
ばしたりなどしたものですから
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
直
(
す
)
ぐにたツて
居
(
ゐ
)
られねえもの、どうも
幾許
(
いくら
)
居
(
ゐ
)
たくつても
居
(
ゐ
)
られません、あまり
馬鹿馬鹿
(
ばかばか
)
しくつて
口惜
(
くや
)
しいたツて
口惜
(
くや
)
しくねえたツて
耐
(
たま
)
らないもの……。と
鼻息
(
はないき
)
荒
(
あら
)
く思ふやうに口もきけん様子。
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
しきりになめたれば心
爽
(
さはやか
)
になり
咽
(
のど
)
も
潤
(
うるほ
)
ひしに、熊は
鼻息
(
はないき
)
を
鳴
(
なら
)
して
寝
(
ねいる
)
やう也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ちと
具合
(
ぐあひ
)
が
惡
(
わる
)
いので、三
人
(
にん
)
其所
(
そこ
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
ると、それと
知
(
し
)
つた
男子達
(
をとこたち
)
は、
聽
(
きこ
)
えよがしに
高話
(
たかばなし
)
である。
何處
(
どこ
)
の
奴
(
やつ
)
だか、
這
(
こ
)
んな
大穴
(
おほあな
)
を
穿
(
あ
)
けやアがつた。
今度
(
こんど
)
は
見附次第
(
みつけしだい
)
、
叩殺
(
たゝきころ
)
してやるといふ
血腥
(
ちなまぐさ
)
い
鼻息
(
はないき
)
※
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
と、飛んでもない
鼻息
(
はないき
)
で、
腕
(
うで
)
まくりをしてつめよった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
火の
鼻息
(
はないき
)
に
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
ありや、と
威勢
(
ゐせい
)
よく
頭突
(
づつき
)
に
屈
(
かゞ
)
んで、
鼻息
(
はないき
)
をふツと
吹
(
ふ
)
き、
一散
(
いつさん
)
に
黒
(
くろ
)
く
成
(
な
)
つてがら/\と
月夜
(
つきよ
)
を
駈出
(
かけだ
)
す。……
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一
家
(
か
)
は、いつものごとく
時計
(
とけい
)
が十
時
(
じ
)
を
打
(
う
)
つと
寝
(
ね
)
につきました。
子供
(
こども
)
たちは、二
階
(
かい
)
へ
上
(
あ
)
がって、まくらに
頭
(
あたま
)
を
載
(
の
)
せると、すぐかすかな、
健康
(
けんこう
)
で
心地
(
ここち
)
よさそうな
鼻息
(
はないき
)
をたてていました。
火事
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あいかわらず
鼻息
(
はないき
)
だけはすばらしい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
遠
(
とほ
)
く
彼方
(
かなた
)
からひた/\と
小刻
(
こきざみ
)
に
駈
(
か
)
けて
来
(
く
)
るのは、二
本足
(
ほんあし
)
に
草鞋
(
わらぢ
)
を
穿
(
は
)
いた
獣
(
けもの
)
と
思
(
おも
)
はれた、いやさまざまにむら/\と
家
(
いへ
)
のぐるりを
取巻
(
とりま
)
いたやうで、二十三十のものゝ
鼻息
(
はないき
)
、
羽音
(
はおと
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
喘
(
あえ
)
ぐわ、
舐
(
しゃぶ
)
るわ!
鼻息
(
はないき
)
がむツと
掛
(
かか
)
る。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“鼻息”の意味
《名詞》
鼻でする呼吸。
(出典:Wiktionary)
鼻
常用漢字
小3
部首:⿐
14画
息
常用漢字
小3
部首:⼼
10画
“鼻息”で始まる語句
鼻息前