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頓首
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とんしゅ
ふりがな文庫
“
頓首
(
とんしゅ
)” の例文
私の心事について
素振
(
そぶり
)
に対して一点の疑いを
挾
(
はさ
)
むこともなく、かえって
閉口
(
へいこう
)
頓首
(
とんしゅ
)
してその日の中に送り出すようにしてくれたというのは
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
大士と弟子たちの
宥免
(
ゆうめん
)
を願い奉ると夫婦
叩頭
(
こうとう
)
、坊主も
頓首
(
とんしゅ
)
し続けて互いに赦しを乞う事十五分間とは前代未聞の椿事なり。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「一
詩箋
(
しせん
)
後便
迄
(
まで
)
に社中の者どもに書かせ差上げ申す可く候。
万
(
よろ
)
づ後便に申し
洩
(
もら
)
し候。
頓首
(
とんしゅ
)
。春道様。四月二十日。藍。」
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
云わば新たに、死ぬべき場所を捜さねばならぬ場合に立ちいたっていた。——「
頓首
(
とんしゅ
)
再拝つつしんで
歎願
(
たんがん
)
奉り候」
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
しかし、
最早
(
もは
)
や御近所へ
披露
(
ひろう
)
してしまった後だから泣寝入りである。後略のまま
頓首
(
とんしゅ
)
。大事にしたまえ。萱野君、旅行から帰って来た由。早川俊二。津島君。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
と直訳すると、
邦文
(
ほうぶん
)
の「
頓首
(
とんしゅ
)
」、「
再拝
(
さいはい
)
」よりひどく聞こゆれども、この句の
源
(
みなもと
)
はさほど
卑屈
(
ひくつ
)
の意ではなく
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
時下
(
じか
)
残暑
(
ざんしょ
)
凌
(
しの
)
ぎがたく
候処
(
そうろうところ
)
益〻
(
ますます
)
御清穆
(
ごせいぼく
)
の
御事
(
おんこと
)
と
存上候
(
ぞんじあげそうろう
)
却説
(
さて
)
伯爵様
(
はくしゃくさま
)
折入
(
おりい
)
って
直々
(
じきじき
)
貴殿
(
きでん
)
に
御意得度思召
(
ぎょいえたきおぼしめし
)
に
被在候間
(
あらせられそうろうあいだ
)
明朝
(
みょうちょう
)
九
時
(
じ
)
御本邸
(
ごほんてい
)
へ
御出仕可然
(
ごしゅっししかるべく
)
此段申進候
(
このだんもうしすすめそうろう
)
早々
(
そうそう
)
頓首
(
とんしゅ
)
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
衍
頓首
(
とんしゅ
)
して謝し、
尋
(
つい
)
で卒すと。
篋中
(
きょうちゅう
)
の朱書、道士の霊夢、
王鉞
(
おうえつ
)
の言、
呉亮
(
ごりょう
)
の死と、道衍の
請
(
こい
)
と、溥洽の
黙
(
もく
)
と、
嗚呼
(
ああ
)
、数たると数たらざると、道衍
蓋
(
けだ
)
し知ることあらん。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
すでにして一人その道に来たり会するありて、はるかに一老体の地に座して
頓首
(
とんしゅ
)
再拝するを見て大いに怪しみ、近づきてこれを検するに、
頭巾
(
ずきん
)
前に垂れて両眼を隠している。
おばけの正体
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
軍功を記して天下に表彰する従軍記者が将校下士の前に
頓首
(
とんしゅ
)
して食を乞ひ茶を乞ひただその怒気に触れんことを恐るるが如き事実の明治の今日に存せんとは誰も予想外なりしなるべし。
従軍紀事
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
偶然から
湧
(
わ
)
いて来る体験、そンなものにほとほと閉口
頓首
(
とんしゅ
)
、男といっしょにいるのも
厭
(
いや
)
、夜の酒場勤めも長続きするものではないとなれば、結局は女中にでもなるより仕方がないけれど
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
生命
(
いのち
)
がけで、
描
(
か
)
いて文部省の展覧会で、
平
(
へえ
)
つくばって、
可
(
い
)
いか、洋服の膝を膨らまして
膝行
(
いざ
)
ってな、いい図じゃないぜ、審査所のお玄関で
頓首
(
とんしゅ
)
再拝と
仕
(
つかまつ
)
った
奴
(
やつ
)
を、紙鉄砲で、ポンと
撥
(
は
)
ねられて
紅玉
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかし頭を下げるうちにいつでも圧迫を感じている。位地、年輩、服装、住居が
睥睨
(
へいげい
)
して、頭を下げぬか、下げぬかと催促されてやむを得ず
頓首
(
とんしゅ
)
するのである。
道也
(
どうや
)
先生に対しては全く
趣
(
おもむき
)
が違う。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
眼の隅から見ていうと、孟獲は、
額
(
ひたい
)
を地に打ちつけんばかり
頓首
(
とんしゅ
)
して
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頓首
(
とんしゅ
)
不宣。恒藤権右衛門家内より、近藤右門様おんもとへ——
右門捕物帖:08 卍のいれずみ
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
と、一つ
頓首
(
とんしゅ
)
すれども、主人は
答礼
(
とうれい
)
どころか
元日の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
たのしみにしてお待ちあれ。
頓首
(
とんしゅ
)
頓首
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
要用のみ
重
(
かさね
)
て申上候。
匆々
(
そうそう
)
頓首
(
とんしゅ
)
。
瘠我慢の説:03 書簡
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
、
勝海舟
、
榎本武揚
(著)
頓首
(
とんしゅ
)
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
燕王辞すること再三、諸王
羣臣
(
ぐんしん
)
、
頓首
(
とんしゅ
)
して固く請う。王
遂
(
つい
)
に
奉天殿
(
ほうてんでん
)
に
詣
(
いた
)
りて、皇帝の位に即く。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
徒ニ遺産ヲ費シ安然トシテ妻子ヲ
畜
(
やしな
)
フ。文子ノイハユル孝ハ妻子ニ衰フモノトハ僕ノ
謂歟
(
いいか
)
。多罪。野君久シク病ニ伏シ書ヲ賢兄ニ
修
(
おさむ
)
ルコト能ハズ。僕ニ属シテ
懇
(
ねんごろ
)
ニ謝セシム。
頓首
(
とんしゅ
)
死罪。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
右御礼かたがた愚意大略申述候。失礼の段御容赦
可被下
(
くださるべく
)
候。
頓首
(
とんしゅ
)
。(七月二日)
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
はるかに老人の地にひざまずき
頓首
(
とんしゅ
)
して謝罪する状あるを望み、大いに怪しみ、急ぎ近づきて見れば、大黒
頭巾
(
ずきん
)
の前に垂れて両眼を隠せるを発見し、その頭巾を取り去れば、老僕大いに驚き
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
生命
(
いのち
)
がけで、
描
(
か
)
いて文部省の展覧会で、
平
(
へえ
)
つくばつて、
可
(
い
)
いか、洋服の
膝
(
ひざ
)
を膨らまして
膝行
(
いざ
)
つてな、いゝ図ぢやないぜ、審査所のお玄関で
頓首
(
とんしゅ
)
再拝
(
さいはい
)
と
仕
(
つかまつ
)
つた奴を、
紙鉄砲
(
かみでっぽう
)
で、ポンと
撥
(
は
)
ねられて
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして、わざと三円の借金をかえさざる。
頓首
(
とんしゅ
)
。私は女です。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
賈詡は、驚いて、床にひざまずき、
頓首
(
とんしゅ
)
して答えた。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
○赤石君
文晁
(
ぶんちょう
)
帰去来
(
ききょらい
)
の事。(懇請、
頓首
(
とんしゅ
)
)
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
すぐ月日がたってゆくのには閉口
頓首
(
とんしゅ
)
。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
頓首
(
とんしゅ
)
再拝
右門捕物帖:16 七化け役者
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
景隆支うる
能
(
あた
)
わずして
遁
(
のが
)
れ、諸軍も亦
粮
(
かて
)
を
棄
(
す
)
てゝ
奔
(
はし
)
る。燕の諸将
是
(
ここ
)
に於て
頓首
(
とんしゅ
)
して王の神算及ぶ
可
(
べ
)
からずと賀す。王
曰
(
いわ
)
く、
偶中
(
ぐうちゅう
)
のみ、諸君の言えるところは皆万全の策なりしなりと。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と、
頓首
(
とんしゅ
)
した。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頓首
(
とんしゅ
)
。
風の便り
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
髭先
(
ひげさき
)
のはねあがりたる当世才子、高慢の鼻をつまみ
眼鏡
(
めがね
)
ゆゝしく、父母干渉の弊害を
説
(
とき
)
まくりて御異見の口に
封蝋
(
ふうろう
)
付玉
(
つけたま
)
いしを一日粗造のブランディに腸
加答児
(
カタル
)
起して閉口
頓首
(
とんしゅ
)
の折柄、昔風の思い付
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
頓首
(
とんしゅ
)
再拝
(
さいはい
)
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頓首
(
とんしゅ
)
。
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
頓
常用漢字
中学
部首:⾴
13画
首
常用漢字
小2
部首:⾸
9画
“頓首”で始まる語句
頓首再拝
頓首膝行
頓首頓首