“却説”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さて76.2%
かくて4.8%
さても4.8%
かえってとく4.8%
かへつてと4.8%
きゃくせつ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
却説さて兎と熟兎は物の食べようを異にす、たとえば蕪菁かぶくらうるに兎や鼠は皮をいで地に残し身のみ食うる、熟兎は皮も身も食べてしまう。
却説かくて傳吉は酒宴しゆえんの席へ出で扨々折角せつかく御招ぎ申しても何も進ずる物もなししかし今日の座興ざきよう歸國きこくなす道中の物語を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
却説さても油屋五兵衞は町役人にともなはれ坂本の自身番へいたりしに豫々かね/″\心をゆるして召仕めしつかひし番頭久兵衞は高手小手にいましめられ居たるゆゑ五兵衞は久兵衞を見るやいなおのれは/\人面獸心にんめんじうしんなる奴かな五年以來このかた目を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
却説かへつてとく鷲郎は、今朝けさより黄金丸が用事ありとて里へ行きしまま、日暮れても帰り来ぬに、漸く心安からず。幾度いくたびか門に出でて、彼方此方かなたこなたながむれども、それかと思ふ影だに見えねば。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
却説きゃくせつ中世にいわゆる声聞師の徒は、もとより俗法師の亜流である。少くとも室町時代文安の頃には、彼らは主として人屋の門に立って金鼓を打ち、阿弥陀経を読誦するの仏弟子であった。
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)