“かくて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
却説50.0%
有恁50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
却説かくて傳吉は酒宴しゆえんの席へ出で扨々折角せつかく御招ぎ申しても何も進ずる物もなししかし今日の座興ざきよう歸國きこくなす道中の物語を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
却説かくて八右衞門は彦三郎へ申含置ふくめおきたる通り名主の玄關にて強情がうじやうはる故是非無召連訴へと相成則ち口上書こうじやうがきを差出せり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
却説かくて甲州屋吉兵衞は廿有餘年いうよねんの其昔し東海道の藤川宿へ貧苦ひんくせまつてすてたる我が子に場所もあらうに白洲しらすにて再會さいくわいせんとは思ひきや夢かとばかりに思はれて後先も無く突然いきなり助命じよめいは願へど流石さすがにも久八ことは私しのせがれなりとも云出し兼さりとても又棄置すておくときは五逆の大罪遁るゝ道なし此身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
有恁かくて予は憐むべき美少年の為に、咒詛のろいの釘を抜棄ぬきすてなんと試みしに、執念しゅうねき鉄槌の一打は到底指の力の及ぶ所にあらざりき。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)