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辛
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からう
ふりがな文庫
“
辛
(
からう
)” の例文
辛
(
からう
)
じて猶ほ上り行けば、讀經の聲、振鈴の響、漸く繁くなりて、老松古杉の
木立
(
こだち
)
を漏れて
仄
(
ほのか
)
に見ゆる諸坊の
燈
(
ともしび
)
、早や行先も遠からじと勇み勵みて行く程に
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
もし人のなだれにうたれ死したるにやと
辛
(
からう
)
じて谷に下り、
是
(
これ
)
を
視
(
み
)
れば
稀有
(
けう
)
の大熊
雪頽
(
なだれ
)
に
打殺
(
うちころさ
)
れたるなりけり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
殆
(
ほと
)
んど
闇黒
(
やみ
)
に
全體
(
ぜんたい
)
を
包
(
つゝ
)
まれて
居
(
を
)
つたが、
私
(
わたくし
)
の
一念
(
いちねん
)
の
屆
(
とゞ
)
いて
幾分
(
いくぶ
)
か
神經
(
しんけい
)
の
鋭
(
するど
)
くなつた
爲
(
ため
)
か、それとも
瞳
(
ひとみ
)
の
漸
(
やうや
)
く
闇黒
(
あんこく
)
に
馴
(
な
)
れた
爲
(
ため
)
か、
私
(
わたくし
)
は
辛
(
からう
)
じて
其
(
その
)
燈光
(
ひかり
)
の
主體
(
ぬし
)
を
認
(
みと
)
め
得
(
え
)
た
途端
(
とたん
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
母はその身も
倶
(
とも
)
に責めらるる想して、
或
(
あるひ
)
は
可慚
(
はづかし
)
く、或は
可忌
(
いまはし
)
く、この
苦
(
くるし
)
き位置に在るに
堪
(
た
)
へかねつつ、言解かん
術
(
すべ
)
さへ無けれど、とにもかくにも言はで
已
(
や
)
むべき折ならねば、
辛
(
からう
)
じて
打出
(
うちいだ
)
しつ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
吾助は聞て我等事
御存
(
ごぞん
)
じの通り岡山にて主取は致したれども高が
若黨
(
わかたう
)
奉公なり何時
迄
(
まで
)
勤
(
つと
)
めたりとも
詮
(
せん
)
なしと奉公の中
種々
(
さま/″\
)
なる内職致し
辛
(
からう
)
じて
漸々
(
やう/\
)
五十兩の金子を
溜
(
ため
)
たれば何卒大坂か江戸へ出此金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
もし人のなだれにうたれ死したるにやと
辛
(
からう
)
じて谷に下り、
是
(
これ
)
を
視
(
み
)
れば
稀有
(
けう
)
の大熊
雪頽
(
なだれ
)
に
打殺
(
うちころさ
)
れたるなりけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
手鎗
(
てやり
)
を
廻
(
まわ
)
したりして、
辛
(
からう
)
じて
其
(
その
)
危害
(
きがい
)
を
防
(
ふせ
)
いで
居
(
を
)
るが、それも
何時
(
いつ
)
まで
續
(
つゞ
)
く
事
(
こと
)
か、
夜
(
よ
)
が
更
(
ふ
)
けるに
從
(
したが
)
つて、
猛獸
(
まうじう
)
の
勢
(
いきほひ
)
は
益々
(
ます/\
)
激烈
(
げきれつ
)
になつて
來
(
き
)
た、かゝる
時
(
とき
)
には
盛
(
さか
)
んに
火
(
ひ
)
を
焚
(
た
)
くに
限
(
かぎ
)
ると
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
佛蘭西
(
フランス
)
の
豫備海軍士官
(
よびかいぐんしくわん
)
とか
云
(
い
)
へる
悽
(
すさ
)
まじく
速
(
はや
)
い
男
(
をとこ
)
、
第
(
だい
)
二
着
(
ちやく
)
は
勤務
(
きんむ
)
のため
我
(
わが
)
日本
(
につぽん
)
へ
向
(
むか
)
はんとて
此
(
この
)
船
(
ふね
)
に
乘組
(
のりく
)
んだ
伊太利
(
イタリー
)
の
公使館
(
こうしくわん
)
附
(
づき
)
武官
(
ぶくわん
)
の
海軍士官
(
かいぐんしくわん
)
、
私
(
わたくし
)
は
辛
(
からう
)
じて
第
(
だい
)
三
着
(
ちやく
)
、あまり
面白
(
おもしろ
)
くないので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
二人は
橇
(
かじき
)
に雪を
漕
(
こぎ
)
つゝ(雪にあゆむを里言にこぐといふ)
互
(
たがひ
)
に
声
(
こゑ
)
をかけて
助
(
たすけ
)
あひ
辛
(
からう
)
じて
嶺
(
たふげ
)
を
逾
(
こえ
)
けるに、
商人
(
あきひと
)
農夫
(
のうふ
)
にいふやう、今日の晴天に
柏崎
(
かしはざき
)
までは何ともおもはざりしゆゑ
弁当
(
べんたう
)
をもたず
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
二人は
橇
(
かじき
)
に雪を
漕
(
こぎ
)
つゝ(雪にあゆむを里言にこぐといふ)
互
(
たがひ
)
に
声
(
こゑ
)
をかけて
助
(
たすけ
)
あひ
辛
(
からう
)
じて
嶺
(
たふげ
)
を
逾
(
こえ
)
けるに、
商人
(
あきひと
)
農夫
(
のうふ
)
にいふやう、今日の晴天に
柏崎
(
かしはざき
)
までは何ともおもはざりしゆゑ
弁当
(
べんたう
)
をもたず
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“辛”の解説
辛(しん、かのと)は、十干の8番目である。
陰陽五行説では金性の陰に割り当てられており、ここから日本では「かのと」(金の弟)ともいう。
(出典:Wikipedia)
辛
常用漢字
中学
部首:⾟
7画
“辛”を含む語句
辛々
辛苦
辛抱
辛労
塩辛
唐辛
辛夷
鹽辛
鹽辛聲
辛酉
唐辛子
世智辛
苦辛
辛子
居辛
辛防
御辛抱
辛未
辛而
辛気臭
...