“身輕(みがる)” の例文
新字:身軽
「あの時分(じぶん)は、脇(わき)の下(した)に羽(はね)でも生(は)えて居(ゐ)たんだらう。屹(きつ)と然(さ)うに違(ちが)ひない。身輕(みがる)に雪(ゆき)の上(うへ)へ乘(の)つて飛(と)べるやうに。」
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
と櫺子(れんじ)の外にコツコツと格子を叩く音がする。あ之で目が覺めたのだなと思つて、お定は直ぐ起上つて、密(こつそ)りと格子を脱(はづ)した。丑之助が身輕(みがる)に入つて了つた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
巨額(きよがく)の金銀貨(きんぎんくわ)の積込(つみこ)みも終(をは)ると、私(わたくし)と武村兵曹(たけむらへいそう)とは身輕(みがる)に旅裝(たびじたく)を整(とゝの)へて搖籃(ゆれかご)の中(なか)へと乘込(のりこ)んだ。
宿へ持行(もちゆき)身輕(みがる)に成る入用に遣はし殘りの三兩は我等預(あづか)り居て頓(やが)て夫婦になる時帶(おび)にても又何にても其の方の好みの品を拵(こしら)へる足(たし)にせば便利成べしと云れ生得(しやうとく)愚(おろか)なるお兼故是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
身輕(みがる)の曲馬(きよくば)品々(しな/″\)の藝(わざ)
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
小利口(こりこう)にきび/\と立𢌞(たちま)はつて、朝(あさ)は六(む)つ前(まへ)から起(お)きて、氣輕(きがる)身輕(みがる)は足輕(あしがる)相應(さうおう)、くる/\とよく働(はたら)く上(うへ)、早(はや)く江戸(えど)の水(みづ)に染(し)みて、早速(さつそく)情婦(いろ)を一(ひと)つと云(い)ふ了簡(れうけん)から
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
懸ねば此腹立(はらだち)は止難しと云れて宅兵衞は彌々(いよ/\)仰天(ぎやうてん)し種々(さま/″\)とお兼を宥(なだ)め賺(すか)し然らば金五兩渡(わた)す間夫にて身輕(みがる)になり必ず沙汰(さた)なき樣にすべしとて澁々(しぶ/\)五兩の金を遣(やり)けるこそ愚(おろか)なりける事どもなれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
小利口(こりこう)にきび/\と立𢌞(たちまは)る、朝(あさ)は六(む)つ前(まへ)から起(お)きて、氣輕(きがる)身輕(みがる)は足輕(あしがる)相應(さうおう)、くる/\とよく働(はたら)く上(うへ)、早(はや)く江戸(えど)の水(みづ)に染(し)みて早速(さつそく)に情婦(いろ)を一(ひと)つと云(い)ふ了簡(れうけん)から、些(ち)と高(たか)い鼻柱(はなばしら)から手足(てあし)の爪(つめ)まで
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
取(とり)夫にて身輕(みがる)になる時は其方も我等も安心と云ふものなり若又不承知ならば我等も詮方(せんかた)なし其方とても金子もなく宿(やど)へ下りては宿の手前も惡(あし)からんなどと種々(さま/″\)に欺(だま)し賺(すか)しければ元來愚(おろか)なるお兼のことなれば甘々(うま/\)と吾助に欺(あざむ)かれ終(つひ)に其の言葉に隨ひ宅兵衞に言寄る便(たよ)りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ほい。」と云(い)ふ時(とき)、もう枯草(かれくさ)の段(だん)を下(お)りて居(ゐ)る、嚏(くしやみ)に飛(と)んだ身輕(みがる)な足取(あしどり)。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
と一度(ど)見(み)て、ちらりと瞳(ひとみ)を反(そ)らしたと思(おも)ふと、身輕(みがる)にすら/\と出(で)た。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)