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さうしよく
クリスマスの
裝飾に
用ゐた
寄生木の
大きなくす
玉のやうな
枝が、ランプの
光に
枝葉の
影を
見せて
天井に
吊されてゐる。
裝飾といつても
夜目に
鮮やかな
樣に、
饅頭や
其の
他の
物を
包む
白いへぎ
皮を
夥しく
括り
附けて
置くのである。
グリフォンは
驚きの
餘り
其の
前足を
兩方とも
持上げました。『
醜飾なんて
聞いたことがないね!』と
叫んで、『お
前は
裝飾するッて
何の
事だか
知つてるだらう、え?』
二
枚折だけれども、
座敷の
位置と
廣さから
云つても、
實は
寧ろ
邪魔な
裝飾であつた。
「
太鼓が
疎かぢや
踊もおろかだ」と
口々に
促し
促し
交互に
唄の
聲を
張り
揚げて
踊る。
太鼓の
手は
疲れゝば
更に
人が
交代して
撥も
折れよと
鳴らす。
踊子は
皆一
杯に
裝飾した
笠を
戴いて
居る。
彼等の
戴いて
居る
裝飾が
其光に
觸れゝば
悉く
目を
射るやうにはつきりと
白く
見え
出した。
殆んど
疲勞といふことを
感じないであらうかと
怪しまれる
彼等は
益々興に
乘じて
少し
亂雜に
成り
掛けた。