確信かくしん)” の例文
くりけた大根だいこうごかぬほどおだやかなであつた。おしなぶんけば一枚紙いちまいがみがすやうにこゝろよくなることゝ確信かくしんした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
すでに衣服とするに足る織り物有り、土偶又織り物の痕を有す、余はすくなくともコロボツクルの衣服の或る物は織り物を以てつくりたりと確信かくしんす。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
またぱうからかんがへると國民こくみんの一協力けふりよく經濟上けいざいじやう如何いかなる結果けつくわもたらすものであるかとふ一つの經驗けいけん確信かくしんられたのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
かれが行動こうどう確信かくしんあるがごとくにして、その確信かくしんそこがぬけているところ、かれが変人たるゆえんではあるが、しかしながらかれは確信かくしんという自覚じかくがあるかどうか
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
けれど、わたくしつね確信かくしんしてます、てんには一種いつしゆ不思議ふしぎなるちからがあつて、こゝろうつくしきひとは、屡々しば/″\九死きゆうし塲合ばあひひんしても、意外いぐわい救助すくひことのあるものです。
此地震史上このぢしんしじよう大事件だいじけん舞臺ぶたい未開みかい土地とちであるだけに、記事きじ確信かくしんくわけにもかないが
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
正が確信かくしんをもっていうと、小ツルもまけようとしない。同じように正の口まねで
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
心機一転しんきいってんということもあるから、たからかに奮闘ふんとう的な気持ちになれるよう、思い切って生活を革新かくしんするとか、強い刺撃しげきを与えて心境を変化させるとか、妻自身確信かくしんと元気を持って助勢じょせいするがいい。
良人教育十四種 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
『あァ!それならおまへのは眞個ほんとう學校がくかうではなかつたのだ』と海龜うみがめだいなる確信かくしんもつて、『いまわたしどものはうでは其麽そんなものはみん課目表くわもくへうをはりにある、「佛蘭西語フランスごや、音樂おんがくや、それから洗濯せんだく——其他そのた」』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
日本にほん經濟界けいざいかい急激きふげき變化へんくわあたへるやうなことをせずともかならむ、とふことの確信かくしんつてる。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
花前は一めんあわれむべき人間には相違そういないが、主人も花前を見るにつけ、みずからかえりみると、確信かくしんなきわが生活の、精神上せいしんじょうにその日暮ひぐらしであるずかしさをうち消すことができなかった。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
北海道に於けるコロボックルの住居の竪穴たりし事は確信かくしんして可なり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
ねんち二ねんうちには日本にほん經濟界けいざいかい基礎きそ安固あんこのものになるとふことを確信かくしんしてうたがはぬのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
余は責任者せきにんしやが讀者に對してしやする所有る可しと確信かくしんす。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)