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梅林
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ばいりん
ふりがな文庫
“
梅林
(
ばいりん
)” の例文
どの茶屋も軒には新しい
花暖簾
(
はなのれん
)
をかけて、さるやとか
菊岡
(
きくおか
)
とか
梅林
(
ばいりん
)
とかいう家号を
筆太
(
ふでぶと
)
にしるした提灯がかけつらねてある。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
広々
(
ひろびろ
)
とした
原
(
はら
)
っぱには、一
角
(
かく
)
に
屋敷跡
(
やしきあと
)
のようなところがあって、
青々
(
あおあお
)
とした
梅林
(
ばいりん
)
には、
実
(
み
)
がたくさん
生
(
な
)
っていました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこン
処
(
とこ
)
は
梅林
(
ばいりん
)
で
上
(
うへ
)
の
山
(
やま
)
が
桜
(
さくら
)
の
名所
(
めいしよ
)
で、
其
(
その
)
下
(
した
)
に
桃谷
(
もゝたに
)
といふのがあつて、
谷間
(
たにあひ
)
の
小流
(
こながれ
)
には、
菖浦
(
あやめ
)
、
燕子花
(
かきつばた
)
が
一杯
(
いつぱい
)
咲
(
さ
)
く。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
今日
漸
(
やうや
)
く一月の
半
(
なかば
)
を過ぎぬるに、
梅林
(
ばいりん
)
の花は二千本の
梢
(
こずゑ
)
に咲乱れて、日に
映
(
うつろ
)
へる光は
玲瓏
(
れいろう
)
として人の
面
(
おもて
)
を照し、
路
(
みち
)
を
埋
(
うづ
)
むる
幾斗
(
いくと
)
の
清香
(
せいこう
)
は
凝
(
こ
)
りて
掬
(
むす
)
ぶに
堪
(
た
)
へたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
こういう人たちは、中村座が
閉場
(
あけ
)
ば中村座の何屋へ、新富座ならば
何処
(
どこ
)
と、三、四軒の芝居茶屋を助けもするが、歌舞伎の
梅林
(
ばいりん
)
とか三洲屋とか、一、二の茶屋で顔のうれている男衆たちだった。
旧聞日本橋:18 神田附木店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
どの茶屋も軒には
新
(
あたらし
)
い
花暖簾
(
はなのれん
)
をかけて、さるやとか菊岡とか
梅林
(
ばいりん
)
とかいう家号を筆太に記るした
提灯
(
ちょうちん
)
がかけつらねてある。
島原の夢
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
今年
(
ことし
)
は、
雪
(
ゆき
)
が
少
(
すく
)
なく、
暖
(
あたた
)
かな
日
(
ひ
)
がつづいたので、
田
(
た
)
を
隔
(
へだ
)
てた、あちらの
丘
(
おか
)
の
梅林
(
ばいりん
)
には、ちらほらと
白
(
しろ
)
く
咲
(
さ
)
きかけた
花
(
はな
)
が、
清
(
きよ
)
らかな
感
(
かん
)
じを
与
(
あた
)
えました。うぐいすが
鳴
(
な
)
いています。
汽車は走る
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
秋
(
あき
)
、
冬
(
ふゆ
)
、
遊山
(
ゆさん
)
に
来
(
く
)
る、
桜山
(
さくらやま
)
も、
桃谷
(
もゝたに
)
も、あの
梅林
(
ばいりん
)
も、
菖蒲
(
あやめ
)
の
池
(
いけ
)
も
皆
(
みんな
)
父様
(
とつちやん
)
ので、
頬白
(
ほゝじろ
)
だの、
目白
(
めじろ
)
だの、
山雀
(
やまがら
)
だのが、この
窓
(
まど
)
から
堤防
(
どて
)
の
岸
(
きし
)
や、
柳
(
やなぎ
)
の
下
(
もと
)
や、
蛇籠
(
じやかご
)
の
上
(
うへ
)
に
居
(
ゐ
)
るのが
見
(
み
)
える
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
相州
(
さうしう
)
小田原
(
をだはら
)
の
町
(
まち
)
に
電車鐵道
(
でんしやてつだう
)
待合
(
まちあひ
)
の、
茶店
(
ちやみせ
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
が
言
(
ことば
)
に
因
(
よ
)
れば、
土地
(
とち
)
の
鹽辛
(
しほから
)
、
蒲鉾
(
かまぼこ
)
、
外郎
(
うゐらう
)
、
及
(
およ
)
び
萬年町
(
まんねんちやう
)
の
竹屋
(
たけや
)
の
藤
(
ふぢ
)
、
金格子
(
きんがうし
)
の
東海棲
(
とうかいろう
)
、
料理店
(
れうりてん
)
の
天利
(
てんり
)
、
城
(
しろ
)
の
石垣
(
いしがき
)
、
及
(
およ
)
び
外廓
(
そとぐるわ
)
の
梅林
(
ばいりん
)
は、
凡
(
およ
)
そ
日本一
(
につぽんいち
)
也
(
なり
)
。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今朝
(
けさ
)
梅林
(
ばいりん
)
に
金色夜叉
(
こんじきやしや
)
の
梅
(
うめ
)
を
見
(
み
)
る、
富山唯繼
(
とやまたゞつぐ
)
一輩
(
いつぱい
)
の
人物
(
じんぶつ
)
あるのみ。
熱海の春
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それから
私
(
わたし
)
、あの、
梅林
(
ばいりん
)
のある
処
(
ところ
)
に
参
(
まゐ
)
りました。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“梅林”の意味
《名詞》
梅が多く植えられている林。
(出典:Wiktionary)
梅
常用漢字
小4
部首:⽊
10画
林
常用漢字
小1
部首:⽊
8画
“梅林”で始まる語句
梅林寺
梅林櫓
梅林松弥