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ときどき
ふりがな文庫
“
時時
(
ときどき
)” の例文
実
(
じつ
)
を
申
(
もう
)
すと
私
(
わたし
)
も
疑
(
うたが
)
っているのです。しかしもっとも、
私
(
わたくし
)
は
或時
(
あるとき
)
は
死
(
し
)
なん
者
(
もの
)
のような
感
(
かんじ
)
もするですがな。それは
時時
(
ときどき
)
こう
思
(
おも
)
うことがあるです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
白樺の
小
(
ちさ
)
い林などを
時時
(
ときどき
)
見るやうになつた。
三日
(
みつか
)
目の朝に
復
(
また
)
国境の駅で旅行券や手荷物を調べられた。午後に私の室へ一人の相客が
入
(
はひ
)
つて来た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
僕は実は
平仮名
(
ひらがな
)
には
時時
(
ときどき
)
形にこだはることがある。たとへば「て」の字は出来るだけ避けたい。殊に「何何して何何」と次に続けるのは
禁物
(
きんもつ
)
である。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
仕舞
(
しまひ
)
には、そのどつちがほんとの
自分
(
じぶん
)
か
區別
(
くべつ
)
出來
(
でき
)
なくなつた。そして、
時時
(
ときどき
)
我知
(
わたし
)
らずぐらぐらとひよろけ
出
(
だ
)
す
自分
(
じぶん
)
の
體
(
からだ
)
をどうすることも
出來
(
でき
)
なかつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
母も
時時
(
ときどき
)
ふるさとのことを言ひ
出
(
い
)
づ
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
而
(
さう
)
して無口な子が
時時
(
ときどき
)
片
言
(
こと
)
交りに一つより知らぬ讃美歌の「夕日は隠れて
路
(
みち
)
は遥けし。
我主
(
わがしゆ
)
よ、
今宵
(
こよい
)
も共にいまして、寂しき
此
(
この
)
身を
育
(
はぐく
)
み給へ。」
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
外
(
そと
)
を
覗
(
のぞ
)
くと、うす
暗
(
ぐら
)
いプラットフォオムにも、
今日
(
けふ
)
は
珍
(
めづ
)
らしく
見送
(
みおく
)
りの
人影
(
ひとかげ
)
さへ
跡
(
あと
)
を
絶
(
た
)
つて、
唯
(
ただ
)
、
檻
(
をり
)
に
入
(
い
)
れられた
小犬
(
こいぬ
)
が一
匹
(
ぴき
)
、
時時
(
ときどき
)
悲
(
かな
)
しさうに、
吠
(
ほ
)
え
立
(
た
)
ててゐた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その翌日の、忘れもしない十四日の朝、それは
時時
(
ときどき
)
うすれ日の射す何となく
陰鬱
(
いんうつ
)
な曇り日だつたが、私は疲れてゐる妹を
宿
(
やど
)
に
殘
(
のこ
)
して一人
當別村
(
たうべつむら
)
のトラピスト修道院へ向つた。
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
N
原
(
はら
)
の
行手
(
ゆくて
)
はまだ
遠
(
とほ
)
かつた。
私
(
わたし
)
が
濡
(
ぬ
)
れしよびれた
中根
(
なかね
)
の
姿
(
すがた
)
を
想像
(
さうぞう
)
して
時時
(
ときどき
)
可笑
(
をか
)
しくなつたり、
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
になつたりした。が、
何時
(
いつ
)
か
私
(
わたし
)
も
襲
(
おそ
)
つてくる
睡魔
(
すゐま
)
を
堪
(
こら
)
へきれなくなつてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
真直
(
まつすぐ
)
に
突当
(
つきあた
)
つてと云はれた道が
何処
(
どこ
)
迄も果ての無い様に続いて居る様なので、自分は男達に
後
(
おく
)
れない様にして歩きながら
時時
(
ときどき
)
立留
(
たちとま
)
つて汗を拭いては
吐息
(
といき
)
さへもつかれるのであつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
が、
重
(
おも
)
い
硝子戸
(
ガラスど
)
は
中中
(
なかなか
)
思
(
おも
)
ふやうにあがらないらしい。あの
皸
(
ひび
)
だらけの
頬
(
ほほ
)
は
愈
(
いよいよ
)
、
赤
(
あか
)
くなつて、
時時
(
ときどき
)
鼻洟
(
はな
)
をすすりこむ
音
(
おと
)
が、
小
(
ちひ
)
さな
息
(
いき
)
の
切
(
き
)
れる
聲
(
こゑ
)
と一しよに、せはしなく
耳
(
みみ
)
へはひつて
來
(
く
)
る。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「みんな
眠
(
ねむ
)
つちやいかん‥‥」と、
時時
(
ときどき
)
我我
(
われわれ
)
の
分隊長
(
ぶんたいちやう
)
の
高岡軍曹
(
たかをかぐんそう
)
は
無理作
(
むりづく
)
りのドラ
聲
(
ごゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げた。が、
中根
(
なかね
)
ばかりではない、どの
兵士達
(
へいしたち
)
ももうそれに
耳
(
みみ
)
を
假
(
か
)
すだけの
氣力
(
きりよく
)
はなかつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
“時時”の意味
《形容動詞》
時時(ときどき、じじ)
ときどき 参照。
(じじ)その時その時。
(じじ)しばしば。
(出典:Wiktionary)
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
“時”で始まる語句
時
時分
時雨
時間
時鳥
時々
時計
時刻
時代
時節