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悪
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わり
ふりがな文庫
“
悪
(
わり
)” の例文
旧字:
惡
番新「あらまア、可愛相に、小三さんがあの眼の
悪
(
わり
)
い人を頼んでお金を持たしておまはんの様子を聞きによこしたのかも知れないよ」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「艶じゃア無い、
真個
(
ほんと
)
にサ。如才が無くッてお世辞がよくッて男振も好けれども、唯
物喰
(
ものぐ
)
いの
悪
(
わり
)
いのが
可惜
(
あったら
)
瑜
(
たま
)
に
疵
(
きず
)
だッて、オホホホホ」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「五十五銭だっていいさ。日を並べられるもの。
俺
(
おら
)
など、天気の
悪
(
わり
)
えどぎ出来ねえがら、そうさな、一日四十銭平均にもなんめえで、きっと。」
土竜
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
「
悪
(
わり
)
いどころか! 誰だって、賞めとるよ。ようでけた心の
広
(
ひれ
)
えお方じゃと……あの人柄だもん、悪くいわれるところなんぞ、なえじゃなえか……」
仁王門
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
屠犬児は
天窓
(
あたま
)
を
掻
(
か
)
きて、「むこうがおめでたいだけにちっとは
冥利
(
みょうり
)
が
悪
(
わり
)
いようだ。はて、
体
(
てい
)
の
良
(
い
)
い
騙取
(
かたり
)
じゃねえか。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「それ、そこがですよ! どこも
悪
(
わり
)
いと言っていらっしゃらねえだが、——それがてえへん病気なんでがす」
黄金虫
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
してこんなところへ来ているとは人が
悪
(
わり
)
いな、人じゃなかった、犬が悪いんだ——だが、お前は良い犬だ
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「あに! 年によ。
悪
(
わり
)
いこたあいわねえだから、日傭取るだあよ。いつだあておらが世話あしてやる」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
その間にゃいい目にも
悪
(
わり
)
い目にも遭えば、もっといい目にももっと悪い目にも遭ったし、いい天気にも悪い天気にも遭ったし、食物がなくなったこともあれば、斬り合いをやったこともあるし
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
内の犬は弱虫で、軍鶏なぞ捕る器量はないが、と云いつゝ、確に此方の犬と
認
(
みと
)
めたのかときいたら、かみさんは白い犬だった、聞けば
粕谷
(
かすや
)
に
悪
(
わり
)
イ犬が居るちゅう事だから、
其
(
そ
)
れで来たと云うのだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
安「お帰んなせえ、
何方
(
どちら
)
へ、お
迎
(
むけ
)
えに
往
(
い
)
きたくっても見当が分らねえから出る事が出来ねえんだ、お目が
悪
(
わり
)
いから親方も心配してました」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その訊き方はちょっと
狼狽
(
あわて
)
ていた。同時に梅三爺の顔には、さっと不安の表情が流れたようであった。「市平が、何か
悪
(
わり
)
ごどでもしたのであんめえがな?」
土竜
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
といっちゃ
悪
(
わり
)
いでやすが、……こいでまあお嬢様お二人も、もうこの世に何にも思い残しなさることもねえようなわけで……今頃はお三人で、楽しく
三途
(
さんず
)
の川原ででも
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
「そのまた
悪
(
わり
)
い文三の肩を持ッてサ、
私
(
あたし
)
に喰ッて懸ッた者があると
思召
(
おぼしめ
)
せ」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「何、抱ッこで寝るッ、若い奴等、気の
悪
(
わり
)
い
談話
(
はなし
)
をしてるな。」と表の戸がらりと開け、乱髪の間より鬼の面をぬっと出すは、これ鉄蔵という人間の顔なり。これに
怖
(
おび
)
えてかの女の児は
遁出
(
にげだ
)
したり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「気味の
悪
(
わり
)
い笑い方をするじゃないか。なぜだい?」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
作「はア宜うござえやす、立派な先生だから
悪
(
わり
)
い烟草なんぞア呑まねえから、大急ぎで
好
(
いゝ
)
のを買って
来
(
き
)
なせえ……あんた銭有りますかえ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
品
(
しん
)
が
悪
(
わり
)
いてッたッて」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
長「真暗だから見えねえや、鼻ア
撮
(
つま
)
まれるのも知れねえ
暗
(
くれ
)
え
処
(
とこ
)
にぶっ
坐
(
つわ
)
ッてねえで、燈火でも点けねえ、縁起が
悪
(
わり
)
いや、お燈明でも上げろ」
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
作「話したって
宜
(
よ
)
かんべえ、それで其の
蚊帳
(
かやア
)
質屋へ持って行こうって取りに掛ると、
女房
(
かみさん
)
は
塩梅
(
あんべえ
)
が
悪
(
わり
)
いし赤ん坊は寝て居るし」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
悪
(
わり
)
い跡は
善
(
よ
)
いだアから
貴方
(
あんた
)
も気を落さずに身体を
大切
(
でいじ
)
にして下せえまし、何事も子供と年寄に免じて勘忍しておくんなさいよ
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長「いつぞやは種々御馳走を戴きまして、それから
此来
(
こっち
)
体が
悪
(
わり
)
いので、碌に仕事をいたしませんから、棚も
木取
(
きど
)
ったばかりで未だ掛りません」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
男「エヽコウ潮時が
悪
(
わり
)
いもんだから
滅法界
(
めっぽうけえ
)
に遅くなった、なにしても寒くって堪らねえから何処かで一
杯
(
ぺい
)
飲
(
や
)
ろうか」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
與「誰エ小言云った、能くねえ
事
(
こっ
)
た、
貴方
(
あんた
)
正直だから
悪
(
わり
)
い、此の
大病人
(
たいびょうにん
)
に小言を云うってえ、此の馬鹿野郎め」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
いくら
温順
(
おとな
)
しいたってからに
悪
(
わり
)
い奴にでもくっついて、え、おう、智慧え附けられて
好
(
い
)
い気になって、其の男に誘われてプイと遠くへ
往
(
い
)
くめえもんでも
無
(
ね
)
え
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お
前
(
めえ
)
さん此の薬を
娘
(
あま
)
の口ん
中
(
なけ
)
へ
押
(
お
)
っぺし込んで……半分噛んで飲ませろよ、なに間が
悪
(
わり
)
い……横着野郎め
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
実は
己
(
おら
)
アお内儀さんの
前
(
めえ
)
だが、
汝
(
てめえ
)
に手を突いて謝るくれえ親の方が
悪
(
わり
)
いんだが、汝の知ってる通り、此の暮は何うしても行立たねえ訳になっちまったんだけれども
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
汝
(
われ
)
は
情
(
なさけ
)
ねい人だなア、
私
(
わし
)
から事を起して旦那様に御迷惑をかけては済まねえし、
汝
(
われ
)
を突出して此の
家
(
や
)
に難儀の掛るのを見ては居られねえから、
己
(
おれ
)
は
悪
(
わり
)
い事をした覚えはねえが
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
多「身分が違うから仕様がねえが、
貴方
(
あんた
)
でもお
母様
(
かゝさま
)
でも加減の
悪
(
わり
)
いような事もなかんべいが、
若
(
も
)
し有ったらば山口屋の手代多助と云って呼びに
遣
(
よこ
)
して、
私
(
わし
)
逢わしておくんなせいよ」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
小「
手前
(
てめえ
)
ほんとに六百しかねえのか、縁起が
悪
(
わり
)
いや、夜が明けてしまう、
起
(
おき
)
ろ/\」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私が
悪
(
わり
)
いか向うな士族とかいうが悪いか見定めて人を引張ったら宜かろう
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
はアー
悪
(
わり
)
い事をしたと思いやしたから、正直に
打明
(
ぶんま
)
けて旦那さまに話いして、私が千代に代って切られた方が
宜
(
い
)
いと覚悟をして
此処
(
こけ
)
え出やした、さアお切んなせえ、首でも何でもお切んなせえまし
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此の皿さえ無ければ
宜
(
い
)
いと私は考えまして、
疾
(
とう
)
から
心配
(
しんぺえ
)
していました、所で聞けば、お千代どんは
齢
(
とし
)
もいかないのに
母
(
かゝ
)
さまが
塩梅
(
あんばい
)
が
悪
(
わり
)
いって、
良
(
い
)
い薬を飲まねば癒らない、どうか母さまを助けたい
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
尤
(
もっと
)
も
金次
(
きんじ
)
の野郎が
悪
(
わり
)
いんでございやさアねえ、
湯屋
(
ゆうや
)
でもってからに金次の野郎が挨拶しずにぐんとしゃがむと、お
前
(
めえ
)
さん甚太っぽーの頭へ尻を
載
(
の
)
せたんでごぜいやす、そうすると甚太っぽーが怒って
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
清「なに来たア
極
(
きま
)
りが
悪
(
わり
)
いなア」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“悪”の解説
悪(あく)は、一般的な意味では、善の反対または欠如である。非常に広い概念であることもあるが、日常的な使い方では、より狭い範囲で深い邪悪さを表現することが多い。それは一般的に、複数の可能な形をとると考えられている。例えば、悪と一般的に関連している個人的な道徳的悪、または非個人的な自然的悪(自然災害または病気の場合のように)の形や、宗教的思想においては悪魔的または超自然的/永遠的な形などである。
(出典:Wikipedia)
悪
常用漢字
小3
部首:⼼
11画
“悪”を含む語句
悪戯
悪魔
悪漢
悪口
憎悪
悪寒
悪気
悪業
悪鬼
悪性
醜悪
好悪
折悪
悪霊
悪感
邪悪
悪戯盛
悪狡
悪徒
悪戯気
...