“悪徒”のいろいろな読み方と例文
旧字:惡徒
読み方割合
わるもの33.3%
あくと33.3%
しれもの11.1%
あくとう11.1%
わるそう11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
座敷へあがってキャア/\騒がれては大変と思いましたが、新吉はもとよりそれ程悪徒わるものという程でも有りませんから、たゞ甚藏の見相けんそうに驚きぶる/\ふるえているから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「それもこれも、みな藤井紋太夫ふじいもんだゆうと一味の悪徒あくとがなすわざだ。彼奴きゃつらの跳梁ちょうりょうが、ついにご隠居さまのお生命いのち取りとなりおったか」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
庫裡くりの、上りがまちに、腰を下ろして、いずれ、悪徒しれものらしいかごかきを相手に、これも寒さしのぎの、冷酒をかぶっていた、がに股の吉が——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
名主へ行って話をして、れは外面うわべ瓦落がら/\して、鼻先ばかり悪徒あくとうじみて居りますが、腹の中はそれほどたくみのある奴では無いと、う己が執成とりなして置いたからられる、云はゞ恩人だ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「うん、ちょっと話したいことがあってな。駅で、今夜、宿で懇談しようというたけんど、晩飯食うたら、悪徒わるそうどもが、吉原へしけこもうといいよるけ、その前に話しとこうと考えなおしたんじゃ。どこで話しても同じじゃし、ここへ来た」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)