悪徒しれもの)” の例文
旧字:惡徒
庫裡くりの、上りがまちに、腰を下ろして、いずれ、悪徒しれものらしいかごかきを相手に、これも寒さしのぎの、冷酒をかぶっていた、がに股の吉が——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
が、すでに魂魄こんぱくを地獄の闇に投げ入れてしまった二人の悪徒しれもの、そのおもかげを見わけることが出来たかどうか?
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
この機会しおに、雪之丞に、この屋敷に乗り込ませて、ばたばたと、事をすませてしまった方が、いいと思うがな! いかに悪徒しれものの隠居だって、天運が尽きたのを知れば
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)