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しま
ふりがな文庫
“
収
(
しま
)” の例文
旧字:
收
それが分ったら、ピストルなんざポケットへ
収
(
しま
)
っとくことだ。下手な射撃をして、気球にでも当れば、どういうことになると思うんだ。
空中漂流一週間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「しかし友田屋、これは、少し無理かもしれないがね。人魚も骨肉相姦も、当分のうちは、神話の中に
収
(
しま
)
っておいたら、どんなものだろう」
人魚謎お岩殺し
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
拭くのも張合いのないその
抽斗
(
ひきだし
)
の底には、どうなるか解らなかった母子の身の上を幾度となく
占
(
うらな
)
った古い
御籤
(
みくじ
)
などが、いまだに
収
(
しま
)
ってあった。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
その号令で、部下たちは、いっせいに、刀を
収
(
しま
)
った。ぞろぞろと、塀に添った暗い植えこみの中に消えて行った。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
片っぽの土蔵のほんの
差
(
さし
)
かけが、露路口にあって、縄を
収
(
しま
)
う納屋にでもなっていると、その、たった
畳
(
たたみ
)
一畳もない場所を借りうけようと猛烈な運動をする。
旧聞日本橋:21 議事堂炎上
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
しかし、兄から、そんなら実枝を貰つたらと云はれると、不意に顔が固くなるのを覚えた。では、やはり、そつと
収
(
しま
)
つて置いたものを礼助は口に出したのだらうか。
曠日
(新字旧仮名)
/
佐佐木茂索
(著)
爺さんは泣きながら、手や足や胴中を集めて、それを箱の中へ
収
(
しま
)
いました。そして、最後に、子供の頭をその中へ入れました。それから、見物の方を向くと、こう言いました。
梨の実
(新字新仮名)
/
小山内薫
(著)
おあいは、このふしぎな櫛を
箪笥
(
たんす
)
のなかに
収
(
しま
)
って、再度と取り出して見ようとしなかった。
蛾
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
「これは
確
(
たしか
)
に
蒙古
(
もうこ
)
の字です。僕には全部は判りませんが、所々は
朧
(
おぼろ
)
げに
其
(
その
)
意味が推察されます。」と、忠一は手帳を
収
(
しま
)
いながら、「これに
因
(
よっ
)
て考えると、
彼
(
か
)
の𤢖なるものは
元
(
げん
)
の蒙古の子孫らしい。 ...
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
内ぼところい
収
(
しま
)
うのんやそうです。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
それが
罎
(
びん
)
を
収
(
しま
)
つて
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そして入口の錠をガチャリとかけ、その鍵を暗号金庫のなかに
収
(
しま
)
った彼は自分の手がブルブル武者慄いをしているのに気がついた。
軍用鼠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
が、
此
(
こ
)
の
手紙
(
てがみ
)
を
後生大事
(
ごしやうだいじ
)
と
収
(
しま
)
つておく
処
(
ところ
)
から
見
(
み
)
ると、
其後
(
そのご
)
何
(
なに
)
かの
事情
(
じゞやう
)
で、
互
(
たがひ
)
に
隔
(
へだ
)
たつてはゐても、
心
(
こゝろ
)
は
今
(
いま
)
に
隔
(
へだ
)
てぬ
中
(
なか
)
だと
云
(
い
)
ふことは
明
(
あきら
)
かである。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
雛
(
ひな
)
の節句の日に、今夜、
同胞
(
きょうだい
)
が一人ふえるから、蔵座敷に飾ってあるお雛さまを
収
(
しま
)
えと言いつけられた。
旧聞日本橋:21 議事堂炎上
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
かれが
蒐集
(
しゅうしゅう
)
したところの
総
(
あら
)
ゆる婦人雑誌や活動写真の絵葉書、ことに
忌
(
いま
)
わしげな桃色をした紙の種類、それからタオルや石鹸や石鹸入れなどが、みんな押入れのなかに
収
(
しま
)
われてあった。
幻影の都市
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
金五郎は、あわてて、拳銃を内ポケットに
収
(
しま
)
った。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
しかし僕にはそれらがどういう役をするものであるか、一つとして見当がつかなかったので、そのまま
収
(
しま
)
ってもらうことにした。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして甥が行李の底に
収
(
しま
)
っていた
白鞘
(
しらさや
)
の短刀を捜したが、それは見つからなくて、代りに笹村が大切に保存していたある人の手蹟を
留
(
とど
)
めた
唐扇
(
とうせん
)
などが出て来た。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
おい、お前は思いきりのわるい奴だな、キンチャコフ。そのピストルなんか
収
(
しま
)
って、これからどうすればわれわれは無事地上に下りられるかを
空中漂流一週間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
床下の
弗函
(
ドルばこ
)
に
収
(
しま
)
ってあると云う有金だけでも、少い額ではなかろうと云うのであった。その中には幾分例の小判もあろうという推測も、
強
(
あなが
)
ち
嘘
(
うそ
)
ではなかろうと思われた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
そこへマリ子がバタバタ階段をあがってくる気配がしたので、私は帆村に、あとを聞いてみる余裕もなく、その薬壜をまた元のポケットに
収
(
しま
)
いこんだ。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「それじゃね、晩にお刺身を一人前……いいかえ。」と言って、お国は台所の棚へ何やら
収
(
しま
)
い込んでから、茶の
室
(
ま
)
へ入って来た。
軟
(
やわら
)
かものの羽織を引っ
被
(
か
)
けて、
丸髷
(
まるまげ
)
に桃色の
手絡
(
てがら
)
をかけていた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
彼は
咄嗟
(
とっさ
)
に、その二つの証拠品を、マッチ函の中に
収
(
しま
)
った。これで血の脅威からは脱れることができた。
棺桶の花嫁
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
お増はそう言って、指環をサックに
収
(
しま
)
った。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
臼井は記名
捺印
(
なついん
)
をして、その預り証を川北老に手渡した。川北老はそれをすみれ嬢に見せ、嬢がうなずくと、それを八つに
畳
(
たた
)
んで、胸のポケットに
収
(
しま
)
って
釦
(
ボタン
)
をかけた。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
男は筒に
煙管
(
きせる
)
を
収
(
しま
)
いこみながら、
呟
(
つぶや
)
いた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
そうでもなければ、ねえ閣下、鞄の中に杉の角材などを大事そうに
収
(
しま
)
っておくわけがないですよ
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
(無電装置と放射線計数管と——妙なのが靴の中に
収
(
しま
)
ってある?)と、帆村は首をひねった。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
烏啼は、貫一のピストルを
鷲
(
わし
)
づかみにして、さっさと懐中へ
収
(
しま
)
いこんだ。貫一はあわてた。
奇賊悲願:烏啼天駆シリーズ・3
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ワイトマンに疑いを抱かせる
遑
(
いとま
)
もなく至極自然にそれをポケットに
収
(
しま
)
いこんだことにある。
軍用鼠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なるほど沢山のロケットが
収
(
しま
)
ってある。ロケットはいいけれど、彼はその一隅に、ふと
厭
(
いや
)
なものを発見した。中は小暗いのでよく分らないが、それはどうやら人間らしかった。
地球盗難
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『どうだ、聞いたか』と帆村は手帖をポケットに
収
(
しま
)
いながら、僕の横腹をついた。
街の探偵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
収
(
しま
)
い忘れた陽よけの上にも、軒端に近い舗道の上にも、真白に積ってきた。僕は俄かに空腹を感じた。その上に一椀の温い飲物もほしかった。どこかに
蕎麦
(
そば
)
やでも起きていないかしら。
深夜の市長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
だが、春木少年は、その謎を秘めた宝の鍵・黄金メダルの片われと、小文字でうずめられた
絹
(
きぬ
)
ハンカチの焼けのこりを、いつまでも
厳封
(
げんぷう
)
して机のひきだしの奥に
収
(
しま
)
っておくことはできなかった。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
帆村は大切なノートをポケットに
収
(
しま
)
って、舗道の上に降りたった。
暗号数字
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ポケットから長方形の缶を出し、その中へパイプを
収
(
しま
)
った。
地獄の使者
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「燐寸は
先刻
(
さっき
)
収
(
しま
)
ったままですよ」
流線間諜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
収
常用漢字
小6
部首:⼜
4画
“収”を含む語句
収穫
収入
収穫時
押収
収斂
収賄
没収
徴収
魏収
収差
収生
班田収授
買収
収穫物
領収
収攬
収拾
収縮
収穫期
収監
...