勇吉ゆうきち)” の例文
「おかあさん、くるしい?」と、勇吉ゆうきちは、母親ははおやのまくらもとにつききりで、をもんでいましたが、なんとおもったか、きゅうがって
一粒の真珠 (新字新仮名) / 小川未明(著)
若党の勇吉ゆうきちは、玄関の敷台へ駆け込んで眼を廻してしまいました。
「まあ、よくかんがえてみてから。」と、おじいさんは、しわのよった、おおきなで、勇吉ゆうきちのいがぐりあたまを、くるくるとなでられました。
かたい大きな手 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのおとこかおは、にやけてくろく、ひかって、ひげは、やみあがりのようにのびていました。こんどは、勇吉ゆうきちみせまえあしをとめて
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
勇吉ゆうきちは、さっきのことをおもうと、おかしかったのでした。おじいさんがどものようなまねをした、そのときのことがわかるように
かたい大きな手 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あくるあさ勇吉ゆうきちは、きてぶりになったにわると、とんぼは、ぬれながら、じっとして、やはりおなじところにまっていました。
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
小使こづかいさんが、おろしなさったでしょう。」と、おかあさんが、いわれたので、勇吉ゆうきち安心あんしんして、またとこにはいってねむりました。
心は大空を泳ぐ (新字新仮名) / 小川未明(著)
勇吉ゆうきちは、このおもいがけないめぐみに、どんなに勇気ゆうきづいたでありましょう。あたまげておれいをいうとすぐさましたのでありました。
一粒の真珠 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そうだ、ぼくも、あらしなんかにけず、元気げんきよくやるぞ!」と、勇吉ゆうきちは、自分じぶんおもったくろいこいにむかって、拍手はくしゅをおくりました。
心は大空を泳ぐ (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちょうど、その学校がっこうやすみでありましたから、次郎じろうは、いえそとて、となりの勇吉ゆうきちといっしょになって、あそんでいました。
雪だるま (新字新仮名) / 小川未明(著)
万歳ばんざい……。」と、もうわせたごとく、みんなのさけぶこえが、勇吉ゆうきちみみこえたのです。しばらく、かれは、うっとりとしていました。
心は大空を泳ぐ (新字新仮名) / 小川未明(著)
それから、しばらく、勇吉ゆうきち一人ひとりで、いしからいしへわたったり、またみずぎわを、あちらへいったり、こちらを散歩さんぽしたりしました。
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「まだ、あんなたかいところにも、おじさん、はたけがありますよ。」と、勇吉ゆうきちは、そばの山腹さんぷくにある、たがやされた高地こうちゆびさしました。
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そいつは、おかしいね。それで、そのえびどうしたの。」と、勇吉ゆうきちは、そんなこと、ありないことだといわぬばかりに、いました。
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
「まだ、おまえには、そんなことわかりません。だまって、いていらっしゃい。」と、おかあさんは、勇吉ゆうきちをしかりました。
かたい大きな手 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このとき、勇吉ゆうきちは、一粒ひとつぶのぴかぴかひかる、ちいさなたまして、これをどうか先生せんせいせておねがいもうしてくれとたのみました。
一粒の真珠 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「うまく、二つにれる?」と、こう一が、うたがっているに、勇吉ゆうきちは、ひもをアルコールにひたして、びんのどうきました。
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
「だって、ぼくは、ハーモニカのおといたよ。」と、次郎じろうはいいましたけれど、勇吉ゆうきちは、ほんとうにしませんでした。
雪だるま (新字新仮名) / 小川未明(著)
勇吉ゆうきちは、おかあさんと、毎日まいにちここへでて、ろうそくや、マッチや、うちわなどをならべて、あきなっていました。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
学校がっこうでは、一ねんうえ勇吉ゆうきちのいうことが、なんとなくこう一にまことらしくこえて、めずらしいものにかんじられました。
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なに、おとこだものな。いまから、つよくならなければ。」と、はげましてくれる。それは、どんなに自分じぶんを、元気げんきづけたかしれないと、勇吉ゆうきちおもいました。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ているともだちまでが、をみはって、いいました。そのたま勇吉ゆうきちも、かおあかくして、ひたいあせばんでいました。つよたまで、なかなかほねがおれるからです。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
「きっと、みんながびっくりするよ。」と、勇吉ゆうきちはいって、こおどりしました。そして、ふところなかから自分じぶんのハーモニカをして、だるまのくちしつけました。
雪だるま (新字新仮名) / 小川未明(著)