今少いますこ)” の例文
たゞ、今少いますこのち時代じだいのおてら宮殿きゆうでんなどから、はしらいしずゑかはらがたくさんみつかるだけであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
翌朝よくあさわたくしはまだ大佐たいさ外出ぐわいしゆつまへだらうとおもつて、寢床ねどこはなれたのは六時ろくじごろであつたが、矢張やはり大佐等たいさらは、今少いますこまへいへたといふのち、またかつたりと、少年せうねん二人ふたりで、二階にかいまどつてながめると
さら今少いますこし、さっぱりとしたかんじがてゐるようです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
びたりとかやまいもとはお前様まへさまはるゝも道理どうりなりらざりしわれうらめしくもらさぬきみうらめしく今朝けさ見舞みまひしときせてゆるびし指輪ゆびわぬきりてこれ形見かたみとも見給みたまはゞうれしとて心細こゝろぼそげにみたる其心そのこゝろ今少いますこはやらばくまでにはおとろへさせじを
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
この大英博物館だいえいはくぶつかんもつぱ古代こだいのものを蒐集しゆうしゆうしてゐますのにたいして、今少いますこあたらしい時代じだい美術品びじゆつひん歴史れきしかんするものを陳列ちんれつしたものに、ビクトリア・アルバート博物館はくぶつかんといふのがロンドンにあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
屹度きつとくるま今少いますこしの御辛防ごしんばうかるゝこほりつくやうなりうれしやとちかづいてればさてもやぶぐるまモシとこゑはかけしが後退あとじさりするおくりの女中ぢよちゆうソツとおたか袖引そでひきてもうすこまゐりませうあまりといへばとあと小聲こごゑなりをりしもふりしきるゆきにおたか洋傘かうもり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まだそれほどふかくもなしおむかひもいままゐらんゆるりなされと好遇もてなさるゝほど猶更なほさらどくがたくなりて何時いつまでちてもえませねばはゞかりながらくるまひとねがひたしと婢女はしため周旋しうせんのほどたのればそれはなん造作ざうさもなきことなれどつひちがひにおむかひのまゐるまじともまをされず今少いますこしおまちなされてはと澁々しぶ/\にいふは
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)