“什器:じゅうき” の例文
“什器:じゅうき”を含む作品の著者(上位)作品数
海野十三5
永井荷風4
南方熊楠2
吉川英治2
高浜虚子1
“什器:じゅうき”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 芸術・美術 > 芸術史 美術史40.0%
歴史 > 地理・地誌・紀行 > アジア25.0%
芸術・美術 > 工芸 > 工芸8.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
摺物すりものおうぎ地紙じがみ団扇絵うちわえ等に描ける花鳥什器じゅうきの図はその意匠ことに称美すべきものあり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
当直の人々や近所の人々によって火は消されたが、室内の什器じゅうきはほとんど用をなさなかった。重要な書類はことごとく消失した。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
その部屋には殆ど何の什器じゅうきもなくって、机の上に原稿紙があるのと火鉢の傍に煙管が転がっているばかりであった。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「落ちゆく先とて定かでない。いたずらに家具什器じゅうきをたずさえても荷になることぞ。何も持つな。ただ弓矢と駒のみを大事に持て」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
クルーソーが彼の為めに難破船まで什器じゅうき食料を求めに行ったのは、彼自身に取っての道徳ではなかったろうか。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
と、惣右衛門は、役宅の中から、三卿饗応の為に持ちこんであった浅野家の什器じゅうきを、いわゆる手玉渡しに奥からどしどしと運びだした。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何ら美妙の感覚に触れたる事なく、また縁側えんがわ袖垣そでがき、障子、箪笥たんす等の日本的家居かきょ及び什器じゅうきに対して
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いわくサンドミンゴ・デラ・カルザダで一女巡礼男に据え膳を拒まれた意趣返しに、その手荷物中に銀の什器じゅうきを入れ窃盗と誣告ぶこくす。
殊に素晴しいのはその什器じゅうきや調度で、全部マホガニーの、それも古いロマノフ朝風を模したものである。
(新字新仮名) / 楠田匡介(著)
プランシュ・ミブレー街では、屋根の上から軍隊を目がけて、古い皿の破片や什器じゅうきなどが投げられた。
マヨイガに行き当りたる者は、必ずその家の内の什器じゅうき家畜何にてもあれ持ち出でて来べきものなり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「絶対に敵対出来ぬという、威大の什器じゅうきが造られましたならば、四方に割拠かっきょする武将達も到底及ばぬ事を知って、自ら兵を収めます筈」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ここはどうやら食堂けん喫煙室らしく、それと思わせるような什器じゅうきや家具が並んでいた。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
結局、こっちの条件が悪く、負けそうだったので、持って帰れぬ什器じゅうきを焼いて退却した。
渦巻ける烏の群 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
「そうですわねえ」と光枝はわざと間のびのした返事をして、帆村がじれるのを楽しみながら、「旦那様のお居間の什器じゅうきで、位置の変ったものといえば——」
什器破壊業事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いよいよ敗軍ときくと逃出す騒ぎで、什器じゅうきを池のなかに投込んだり——上野山下の商家では店の穴蔵へ入れたという——井戸へ入れておいたりして逃出した。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そのほか土蔵のなかの骨董こっとう什器じゅうきたぐひから宝石類に至るまで、ほとんど洗ひざらひ姉さまのところへ運び出されたやうな感じでした。
死児変相 (新字旧仮名) / 神西清(著)
塀、壁の修繕、植木の手入れ、調度、器具類の掃除、掛物、什器じゅうき類の下調べ、邸の中も、蔵の中も、庭も、門の外も、廊下も、人影と、足音とが、動いていた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
それから心を落ちつけ、目を皿のようにして、室内の什器じゅうきを一つ一つ見ていった。
暗号音盤事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ありとあらゆる什器じゅうきや家具を調べ、今は、壁をかるく叩いてまわっている。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
二人共、昨夜は、納戸頭奥田孫太夫なんどがしらおくだまごだゆうたちと共に、什器じゅうき諸道具を、鉄砲洲のおくらから徹夜で運んで、一睡もして居ないのであった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
種彦の家でも同じくその頃に毎年蔵書什器じゅうき虫払むしばらいをする。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
もう無体にしゃくにさわってきて、そこらにある什器じゅうき家具を手あたり次第にぶち壊してやろうかと思い、まず卓子テーブルに手をかけたのであるが、やっぱり駄目だった。
宇宙尖兵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
箪笥たんす等の日本的家居かきょ及び什器じゅうきに対して
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「そんなことはありません。大いに結構です。ところで貴女は探偵だから分るでしょうが、あの大花瓶を壊されてから主人公は、なにか室内の什器じゅうきの配置をかえたということはありませんか」
什器破壊業事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
備品什器じゅうきその他運営上の費用一切等々。
されば時として、無心の什器じゅうきをも、人と対等視した例もすくなからず、一六二八年、仏国ラ・ロシェルに立て籠った新教徒降った時、仏王の将軍、かの徒の寺に懸けあった鐘を下ろし、その罪を浄めるため
即ち堂塔伽藍がらんの修〔繕〕費、燈明台とうみょうだいその他の什器じゅうき購入費、掃除費そうじひ及び読経どきょう僧侶の手当でありますが、そのうちでも最も多く費用のかかるのは前にいうマルです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
我邦わがくに現代における西洋文明模倣の状況をうかがひ見るに、都市の改築を始めとして家屋什器じゅうき庭園衣服に到るまで時代の趣味一般の趨勢にちょうして、うたた余をして日本文華の末路を悲しましむるものあり。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
泰然たいぜんとしてその机を階下に投じ、た自個の所有にかかる書籍、調具を顧りみず、藩主恩賜おんしの『孫子そんし』さえも焼燼しょうじんに帰せしめ、一意いちい以て寓家ぐうか什器じゅうきを救わんとせり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
さかずき持つ妓女ぎじょ繊手せんしゅは女学生が体操仕込の腕力なければ、朝夕あさゆうの掃除に主人が愛玩あいがん什器じゅうきそこなはず、縁先えんさきの盆栽も裾袂すそたもとに枝引折ひきおらるるおそれなかりき。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
金網行灯かなあみあんどんがぼんやり照らしている、脇玄関で、彼等が、こんなことをいい合っている頃、土部三斎は、奥まった蔵座敷で、黒塗り朱塗り、堆朱彫ついしゅぼり桐柾きりまさ——その他さまざまの、什器じゅうきを入れた箱類を、前後左右に置き並べて坐っていた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「先ずロビンソンをその島に出現させよう。ロビンソンは本来質素な男であったとは云え、充足させるべき諸種の欲望を有し、したがって種々な有用労働をしなければならなかった。彼は道具や什器じゅうきをつくったり、騾馬らばを馴らしたり、漁をしたり、狩をしたりせねばならなかったのである」
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)