“一意”の読み方と例文
読み方割合
いちい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしKが古い自分をさらりと投げ出して、一意いちいに新しい方角へ走り出さなかったのは、現代人の考えが彼に欠けていたからではないのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
泰然たいぜんとしてその机を階下に投じ、た自個の所有にかかる書籍、調具を顧りみず、藩主恩賜おんしの『孫子そんし』さえも焼燼しょうじんに帰せしめ、一意いちい以て寓家ぐうか什器じゅうきを救わんとせり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
小栗等の目的もくてき一意いちい軍備のもといかたうするがために幕末財政ざいせい窮迫きゅうはく最中さいちゅうにもかかわらずふるってこの計画けいかくくわだてたるに外ならずといえども、日本人がかかる事には全く不案内ふあんないなる時に際し