“つぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツボ
語句割合
70.9%
13.0%
5.7%
3.7%
3.0%
1.0%
都母0.7%
座敷0.3%
0.3%
0.3%
坪苑0.3%
大壺0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これこそ、佐助の思うつぼであった。五右衛門の奴め、わが術中に陥ったとは、笑止笑止と、佐助は得意満面の、いやみな声を出して
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
此滝つぼへ万物をなげこめおくに百日をすぐさずして石に化すとぞ、滝坪の近所にて諸木の枝葉又は木のその外生類しやうるゐまでも石に化たるを得るとぞ。
つぼみとおもひしこずゑはな春雨しゆんうだしぬけにこれはこれはとおどろかるヽものなり、時機ときといふものヽ可笑をかしさにはおそのちいさきむねなにかんぜしか
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
をんなかたほヽをよせると、キモノの花模様はなもやうなみだのなかにいたりつぼんだりした、しろ花片はなびら芝居しばゐゆきのやうにあほそらへちら/\とひかつてはえしました。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
おつたはしめつた手拭てぬぐひいくつかにつてつかんだまゝくりそばいた洋傘かうもりつぼめてゆつくりとうち這入はひつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「馬鹿な奴だなあ、こっちのつぼまって自殺をしてしまいやがったじゃないか。おれと紀久ちゃんとの間には、子供のときから婚約があるんだ」
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
さらに文室綿麿ぶんやのわたまろが遠征しましたが、この時にはさきに田村麿が行かなかった奥の方までも参りまして、確かに今の岩手県の東北部二戸郡福岡町附近の、爾薩体にさたい都母つぼあたりまでは従えました。
本州における蝦夷の末路 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
女「あの大屋さんに知れると悪うございます、橋のきわ瓦斯がすが消えますと宿屋の女が座敷つぼへ参るはやかましゅうございます」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
由「ハヽア此の座敷つぼへ世帯を…成程うから持ちたいと思ったが、今迄店請たなうけが無いから食客いそうろうでいたが、是から持ちますからお前店請になっておくんなせえ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
百合の花がつぼんだ。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
夢の中へとつぼんだ
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
いつの間に近寄って来たか給仕の老人は輪切りにした牛骨の載れる皿を銀盤で捧げて立っている。老人は客が食指を動し来る呼吸につぼを合せ、ちょっと目礼してさじで骨の中から髄を掬い上げた。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
仲麻呂は今年、五十を出ている。其から見れば、ひとまわりも若いおれなどは、思い出にもう一度、此匂やかな貌花かおばなを、垣内かきつ坪苑つぼに移せぬ限りはない。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
とやるので、合手あいては苦い顔をしてだまってしまう。私はそこにもきて、すず大壺つぼみいれてあるお水をもらって、飲んだり、眼につけていたりする人を眺めていた。
またよこながたはらのような恰好かつこうをして、そのまんなかくちをつけた横瓮よこべといふつぼがありますし、ひらべったいつぼひもをつけるみゝくちのついたつぼといふのがありまして
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)