“つぼみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツボミ
語句割合
66.3%
33.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
枝さきに一ぱいにつぼみをつけてゐる中に、半開から八分咲きの輪も混つてゐた。その花は媚びた唇のやうな紫がかつた赤い色をしてゐた。
小町の芍薬 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
障子しやうじを細目に開けて見ると、江戸中の櫻のつぼみが一夜の中にふくらんで、いらかの波の上に黄金色の陽炎かげろふが立ち舞ふやうな美しい朝でした。
まだ名物の桜のつぼみも固く、道の枯草に浅緑も蘇返よみがえらず、うるんだような宵月が、二人の影法師を長く苅田の中へ引いて居ります。
銭形平次捕物控:245 春宵 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ちょうど三月の末、麦酒ビール会社の岡につづいた桜のつぼみほころびそめたころ、私は白金しろかねの塾で大槻医師が転居するという噂を耳にした。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)