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𢌞
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めぐ
ふりがな文庫
“
𢌞
(
めぐ
)” の例文
道に沿ふて高い石垣を
築
(
きづ
)
き、其の上へ城のやうに白壁の塀を
𢌞
(
めぐ
)
らした家もあつた。
邸風
(
やしきふう
)
の
忍返
(
しのびがへ
)
しが
棘々
(
とげ/\
)
と
長屋門
(
ながやもん
)
の横に突き出てゐた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
我はかの光の中に、他の多くの光、輪を成して
𢌞
(
めぐ
)
るを見たり、但し早さに
優劣
(
まさりおとり
)
あるはその
永劫
(
えいごふ
)
の視力の如何によりてなるべし 一九—二一
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
少年が屋根へ登る家は小さな川のそばにあつて、黒塀が
𢌞
(
めぐ
)
つて居る。建物は古いけれども、何となく
鷹揚
(
おうやう
)
な間取で、庭も廣い。
少年の死
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
無慈悲な運命にも
泪
(
なみだ
)
はあろう。あるとも思われないような万が一の
𢌞
(
めぐ
)
り合わせということも世間にはある。頼むのは、ただそればかりだった。
親ごころ
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
世話好
(
せわずき
)
なのが、
二人
(
ふたり
)
立
(
た
)
つて、
此
(
これ
)
を
傍
(
かたはら
)
の
壁
(
かべ
)
へ
懸
(
か
)
けると、
燕
(
つばめ
)
でも
雁
(
がん
)
でもなかつた。
圖
(
づ
)
する
處
(
ところ
)
は
樓臺亭館
(
ろうだいていくわん
)
、
重疊
(
ちようでふ
)
として
緩
(
ゆる
)
く
𢌞
(
めぐ
)
る、
御殿造
(
ごてんづく
)
りの
極彩色
(
ごくさいしき
)
。
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
ここに伊耶那岐の命詔りたまひしく、「然らば
吾
(
あ
)
と
汝
(
な
)
と、この天の御柱を行き
𢌞
(
めぐ
)
りあひて、
美斗
(
みと
)
の
麻具波比
(
まぐはひ
)
せむ
七
」
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
或ひは地を叩き、或ひは對者の竹を打ち、エイサツサ、エイサツサと景氣のいい掛聲をかけつつ、
𢌞
(
めぐ
)
り
𢌞
(
めぐ
)
つて踊る。
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
はい、私の
良人
(
やど
)
が帰りませんから、尋ねて参りますのでございますが、
仮令
(
たとえ
)
夫
(
おっと
)
に
𢌞
(
めぐ
)
り逢いましても、一人の娘を
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
𢌞
(
めぐ
)
る盃の數と共に、自分に話す言葉使ひの角がとれ、見合す眼の色の次第々々に打ち解けて行く、其れを感ずる心持こそ、戀の歡樂の最も甘い瞬間であらう。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
「いや、さうぢやない、ジエィン。この世は達成の世界ではないのです。そんな風に考へを
𢌞
(
めぐ
)
らすのはよくない。また休息の世界でもない。
怠
(
なま
)
け者になつてはいけませんよ。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
アグレイアがゐなくなつた思ひ出の日も、あと數日で、
𢌞
(
めぐ
)
つて來る九月の初めである。
水車のある教会
(旧字旧仮名)
/
オー・ヘンリー
(著)
カピ妻
憎
(
にく
)
や、かなしや、あさましや、
怨
(
うら
)
めしや!
休
(
やす
)
む
間
(
ま
)
もなう
𢌞
(
めぐ
)
り
行
(
ゆ
)
く
長
(
なが
)
い
年月
(
としつき
)
の
間
(
あひだ
)
にも、
又
(
また
)
と、こんな
情
(
なさけ
)
ない
日
(
ひ
)
があらうかいの!
只
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
の、
可愛
(
かはゆ
)
い
一人
(
ひとり
)
の、
大事
(
だいじ
)
の/\
祕藏兒
(
ほんそご
)
をば
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
大日輪の
走
(
は
)
せ
𢌞
(
めぐ
)
る氣重き
虚空
(
こくう
)
鞭うつて
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
このほかすべての者の事を汝かく
定
(
さだ
)
かにせんと思はゞ、わが言葉に續きつゝこの福なる
花圈
(
はなわ
)
にそひて汝の目を
𢌞
(
めぐ
)
らすべし 一〇〇—一〇二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
そこでシホツチの神が「わたくしが今あなたのために
謀
(
はかりごと
)
を
𢌞
(
めぐ
)
らしましよう」と言つて、
隙間
(
すきま
)
の無い籠の小船を造つて、その船にお乘せ申し上げて教えて言うには
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
家を
𢌞
(
めぐ
)
る樹木の
濕
(
ぬ
)
れた木の葉の面は一枚々々滴る雫と共に
黄金
(
こがね
)
のやうに輝いてゐる。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
当時
(
いま
)
罰
(
ばち
)
が
中
(
あた
)
つて
斯
(
か
)
ういふ
身分
(
みぶん
)
に
零落
(
おちぶ
)
れ、
俄盲目
(
にはかめくら
)
になりました、
可愛想
(
かあいさう
)
なのは
此子供
(
このこぞう
)
でございます、
何
(
な
)
んにも
存
(
ぞん
)
じませぬで、
親
(
おや
)
の
因果
(
いんぐわ
)
が子に
𢌞
(
めぐ
)
りまして、
此雪
(
このゆき
)
の
降
(
ふ
)
る
中
(
なか
)
を
跣足
(
はだし
)
で歩きまして
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
尊きマッカベオの名とともに、我はいま一の光の
𢌞
(
めぐ
)
りつゝ進み出づるを見たり、しかして
喜悦
(
よろこび
)
はかの
獨樂
(
こま
)
の糸なりき 四〇—四二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「吾は日の神の御子として、日に向ひて戰ふことふさはず。かれ
賤奴
(
やつこ
)
が痛手を負ひつ。今よは行き
𢌞
(
めぐ
)
りて、日を背に負ひて撃たむ」と、
期
(
ちぎ
)
りたまひて、南の方より𢌞り幸でます時に
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
鹽原も戸田侯の御供を致しまして国詰の身と相成りましたから、とんと沼田下新田の角右衞門方へ
音信
(
おとずれ
)
は打絶えましたが、再び実子多助に
𢌞
(
めぐ
)
り逢いますお話は、一息つきまして申し上げます。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これらの輪未だ長く
𢌞
(
めぐ
)
らざるまに(かくいひて目を天にむく)、わが
言
(
ことば
)
のなほよく
説明
(
ときあか
)
す能はざるもの汝に
明
(
あきらか
)
なるにいたらむ 八八—九〇
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
旦那様
私
(
わたくし
)
は身
不肖
(
ふしょう
)
にして、
未
(
ま
)
だ
仇
(
あだ
)
たるお國源次郎に
𢌞
(
めぐ
)
り逢わず、未だ本懐は遂げませんが、丁度旦那様の一周忌の御年囘に当りまする事ゆえ、此の
度
(
たび
)
江戸表へ立帰り、御法事御供養をいたした上
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さてしばらく
𢌞
(
めぐ
)
りて後、このもの
電光
(
いなづま
)
のごとく恐ろしく下り來りて我をとらへ、火にいたるまで昇るに似たりき 二八—三〇
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
しかして我等のこの處を
𢌞
(
めぐ
)
りて苦しみを新たにすることたゞ一
度
(
たび
)
にとゞまらず——われ苦しみといふ、まことに
慰
(
なぐさめ
)
といはざるべからず 七〇—七二
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
𢌞
部首:⼵
8画
“𢌞”を含む語句
見𢌞
立𢌞
一𢌞
振𢌞
取𢌞
掻𢌞
輪𢌞
駈𢌞
大𢌞
這𢌞
荒𢌞
居𢌞
𢌞轉
睨𢌞
追𢌞
三𢌞部名
外𢌞
馳𢌞
連𢌞
迯𢌞
...