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車内
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しやない
ふりがな文庫
“
車内
(
しやない
)” の例文
さうしてその四
角
(
かく
)
な
穴
(
あな
)
の
中
(
なか
)
から、
煤
(
すす
)
を
溶
(
とか
)
したやうなどす
黒
(
ぐろ
)
い
空氣
(
くうき
)
が、
俄
(
にはか
)
に
息苦
(
いきぐる
)
しい
煙
(
けむり
)
になつて
濛濛
(
もうもう
)
と
車内
(
しやない
)
へ
漲
(
みなぎ
)
り
出
(
だ
)
した。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
喜多
(
きた
)
は
一人
(
ひとり
)
、
俯向
(
うつむ
)
いて、
改良謙信袋
(
かいりやうけんしんぶくろ
)
の
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
を、
縞
(
しま
)
の
着
(
き
)
ものの
胡坐
(
あぐら
)
に
開
(
あ
)
けた。スチユムの
上
(
うへ
)
に
眞南風
(
まみなみ
)
で、
車内
(
しやない
)
は
蒸
(
む
)
し
暑
(
あつ
)
いほどなれば、
外套
(
ぐわいたう
)
は
脱
(
ぬ
)
いだと
知
(
し
)
るべし。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『彼女は、かなしんでゐる。』さう思つた時、彼は、彼女に對して自分の感情をつたへる、言葉を一
言
(
こと
)
も見出さなかつた。彼は、彼女を後に振りかへるやうにして、靜かに
車内
(
しやない
)
に入つた。
幸福への道
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
及
(
およ
)
び
後方
(
こうほう
)
に
設
(
まう
)
けられたる
遞進機
(
ていしんき
)
とを
使用
(
しよう
)
して、
登
(
のぼ
)
る
山道
(
やまみち
)
の
大木
(
たいぼく
)
巨巖等
(
きよがんとう
)
を
力
(
ちから
)
に、
螺旋形
(
らせんけい
)
の
尖端
(
せんたん
)
は
先
(
ま
)
づ
螺釘
(
らてい
)
の
如
(
ごと
)
く
前方
(
ぜんぽう
)
の
大木
(
たいぼく
)
に
捩
(
ねぢ
)
れ
込
(
こ
)
み、
車内
(
しやない
)
の
揚上機
(
やうじやうき
)
の
運轉
(
うんてん
)
と
共
(
とも
)
に、
其
(
その
)
螺旋
(
らせん
)
は
自然
(
しぜん
)
に
收縮
(
しゆうしゆく
)
して
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
狐
(
きつね
)
が
馬
(
うま
)
にも
乗
(
の
)
らないで、
那須野
(
なすの
)
ヶ
原
(
はら
)
を二
本松
(
ほんまつ
)
へ
飛抜
(
とびぬ
)
けた
怪
(
あや
)
しいのが、
車内
(
しやない
)
で
焼酎火
(
せうちうび
)
を
燃
(
もや
)
すのである。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
一
本
(
ぽん
)
づつ
眼
(
め
)
をくぎつて
行
(
ゆ
)
くプラットフォオムの
柱
(
はしら
)
、
置
(
お
)
き
忘
(
わす
)
れたやうな
運水車
(
うんすゐしや
)
、それから
車内
(
しやない
)
の
誰
(
たれ
)
かに
祝儀
(
しうぎ
)
の
禮
(
れい
)
を
云
(
い
)
つてゐる
赤帽
(
あかばう
)
——さう
云
(
い
)
ふすべては、
窓
(
まど
)
へ
吹
(
ふ
)
きつける
煤煙
(
ばいえん
)
の
中
(
なか
)
に
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
乘組
(
のりくみ
)
の
人員
(
じんゐん
)
は、
五人
(
ごにん
)
が
定員
(
てんゐん
)
で、
車内
(
しやない
)
には
機械室
(
きかいしつ
)
の
外
(
ほか
)
に、
二個
(
にこ
)
の
區劃
(
くくわく
)
が
設
(
まう
)
けられ、
一方
(
いつぽう
)
は
雨露
(
うろ
)
を
凌
(
しの
)
ぐが
爲
(
た
)
めに
厚
(
あつ
)
さ
玻璃板
(
はりばん
)
を
以
(
もつ
)
て
奇麗
(
きれい
)
に
蔽
(
おほ
)
はれ、
床上
(
しやうじやう
)
には
絨壇
(
じゆうたん
)
を
敷
(
し
)
くもよし、
毛布
(
ケツトー
)
位
(
ぐら
)
いで
濟
(
す
)
ますもよし
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
此
(
この
)
車輪
(
しやりん
)
を
運轉
(
うんてん
)
する
動力
(
どうりよく
)
は、
物理學上
(
ぶつりがくじやう
)
の
種々
(
しゆ/″\
)
なる
原則
(
げんそく
)
を
應用
(
おうよう
)
せる、
極
(
きは
)
めて
巧緻
(
こうち
)
なる
自轉
(
じてん
)
の
仕組
(
しくみ
)
にて、
車内
(
しやない
)
前部
(
ぜんぶ
)
の
機械室
(
きかいしつ
)
には「ノルデン、インヂン」に
髣髴
(
ほうふつ
)
たる、
非常
(
ひじやう
)
に
堅牢
(
けんらう
)
緻密
(
ちみつ
)
なる
機械
(
きかい
)
の
設
(
まう
)
けありて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
“車内”の意味
《名詞》
車 内(しゃない)
(電車や自動車などの)車両の中。
(出典:Wiktionary)
車
常用漢字
小1
部首:⾞
7画
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
“車内”で始まる語句
車内照明
車内燈