“濛濛”の読み方と例文
読み方割合
もうもう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これも仔細しさいに眺めていると、種族の知性と論理の国際性との分別し難い暗黒面から立ち昇っている濛濛もうもうとした煙であった。
厨房日記 (新字新仮名) / 横光利一(著)
さうしてその四かくあななかから、すすとかしたやうなどすぐろ空氣くうきが、にはか息苦いきぐるしいけむりになつて濛濛もうもう車内しやないみなぎした。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
みなわ、と云ったことばに、山西はびっくりして蒸気ゆげ濛濛もうもうと立っている鍋越しに小女こむすめの方を見た。小女こむすめって棚の方へ往こうとして、ちらりと客の方を見て笑った。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)