“もうもう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
濛々90.1%
朦々3.6%
濛濛2.4%
蒙々1.2%
惘々0.4%
朦〻0.4%
朦朦0.4%
濛〻0.4%
濠々0.4%
牟々0.4%
莾々0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
色のない焔は瞬(またた)く内に、濛々(もうもう)と黒煙を挙げ始めた。と同時にその煙の下から、茨や小篠(をざさ)の焼ける音が、けたたましく耳を弾(はじ)き出した。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
薄瑪瑙色の光であった。だが爪と足指とへは、灯明の火は届かなかった。で朦々(もうもう)と煙っていた。右足は地の上へ敷かれていた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
さうしてその四角(かく)な穴(あな)の中(なか)から、煤(すす)を溶(とか)したやうなどす黒(ぐろ)い空氣(くうき)が、俄(にはか)に息苦(いきぐる)しい煙(けむり)になつて濛濛(もうもう)と車内(しやない)へ漲(みなぎ)り出(だ)した。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
然るにわが日中両国を返顧(へんこ)するも、猶お未だ、昏々(こんこん)蒙々(もうもう)、一に大祥の将(まさ)に臨み亡種の惨を知らざるが如し。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
あたかも林端に上れる月は一道の幽光を射て、惘々(もうもう)としたる浪子の顔を照らせり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
毎事朦〻(もうもう)としてゐたといふが、そればかりが原因か、或は都での訓諭に恐懼(きようく)して、仮りにも尊族に対して私(わたくし)に兵具を動かすことは悪いと思つた、しほらしい勇士の一面の優美の感情から
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
朦朦(もうもう)と湯気が立っている。プ——ンと異臭が鼻を刺劇(つ)く。その傍に黒々と、道服を纒った女がいる。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
気を留めて聞くと慥(たしか)に別の音がある。ハテナ、あの辺か知らんと、その別の音のする方の雨煙濛〻(もうもう)たる見当(けんとう)へ首を向けて眼を遣(や)ると、もう心安げになった蔵海がちょっと肩に触って
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
とたんに、高声器から、だだだだンと、はげしい機関銃の音が聞え、画面で見ていると、扉と向いあった壁から濠々(もうもう)と煙が出て来た。
牛の牟々(もうもう)程農村を長閑(のどか)にするものはありません。道路も追々よくなります。村役場も改築移転し、烏山にも小学が出来、もとの塚戸小学校も新築されて私共に近くなりました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
若(も)し強(し)いて道衍の為に解さば、惟(ただ)是(こ)れ道衍が天に禀(う)くるの気と、自ら負(たの)むの材と、莾々(もうもう)、蕩々(とうとう)、糾々(きゅうきゅう)、昂々(こうこう)として、屈す可(べ)からず、撓(たわ)む可からず、消(しょう)す可からず、抑(おさ)う可からざる者
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)