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			小篠
		
		  
	
	
	
		
			| 読み方 | 割合 | 
|---|
			| こざさ | 42.9% | 
			| こしの | 28.6% | 
			| こじの | 14.3% | 
			| をざさ | 14.3% | 
			|  | 
		
		
	 
		
		
			
	
			
				庭へおりて見ると、
小篠の芽が、芝にまじって、
健やかな青さで出ていた。そのかげを赤い
小蟹が、横走りに
駈けたり、
鋏で草を摘んで食べている。
 
	
			
		 
	
		
		
			
	
			
				だが、甲府にいるのも工合がわるいし、
餞別までうけたので、彼は、彼への義理みたいに、
仇のいるこの
小篠へ足を向けて来たのだった。
 
	
			
		 
	
		
		
			
	
			
				榛櫟、天を指す木は先づ伐られて
連雀(
尾長鳥)の
鈴生に止まる榎の木も伐り盡された。今は芝のやうな
小篠の茂れる
土手がうね/\と南北に走つてゐるのが見える。
 
				
			 
	
			
		 
	
		
		
			
	
			
				色のない焔は
瞬く内に、
濛々と黒煙を挙げ始めた。と同時にその煙の下から、茨や
小篠の焼ける音が、けたたましく耳を
弾き出した。