“蹶起:けっき” の例文
“蹶起:けっき”を含む作品の著者(上位)作品数
吉川英治8
海野十三3
宮本百合子2
夢野久作2
ウィリアム・ステイントン・モーゼス1
“蹶起:けっき”を含む作品のジャンル比率
産業 > 商業 > 商業100.0%
哲学 > 東洋思想 > 先秦思想・諸子百家20.0%
社会科学 > 政治 > 外交・国際問題12.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
もし又君の為に然らずとせんか、かの近来の赤大根は君の小説に感奮し、君の評論に蹶起けっきしたる新鋭気鋭の青年にあらずや。
八宝飯 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
おそらく、鎌倉で毒殺された直義ただよしのことは、彼をいからせ、彼を一ばい奮然と蹶起けっきさせたにちがいあるまい。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見よ、その時、この隠れたる神の児達が、大地の下層より蹶起けっきして、自己の体得し、又体験せるところを、堂々と証言するであろう。
この情勢は満州民族を蹶起けっきせしめ、ついに満州より黄河流域にわたる強力な金の建国となって、北方シナに満州民族の血を注ぎ入れた。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
その証拠には、やがて勅使が帰ると、すぐその後で、蜀の蹶起けっきをうながさんと、彼も直ちに成都へ上っている。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雪に覆われた赤い広場を眺めていると、ここには濃い諧調と美とがあって、伸子は、抑えられつづけた人間の執拗な蹶起けっきの情熱に同感するのだった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
——運輸労働者が一斉に蹶起けっきしたとしても、Y市の「工場労働者」がその闘争の外に立つことは、他の何処の市でもそうであるように分りきっていた。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
きよさん清さん。」という声が聞こえた。その声は狼狽ろうばいした声であった。余が蹶起けっきして病床に行く時に妹君も次の間から出て来られた。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
今ならば、革命分子の蹶起けっきとか、地方の騒擾そうじょう事件とか、いわれるであろう。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今夜の行動は、帆村の示唆しさするところに従って、田鍋課長が蹶起けっきしたという形になっていたが、実のところ課長としては何等自信のあることではなかった。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
神戸信孝かんべのぶたかの岐阜軍が蹶起けっきの機の熟す日を待つこと久しいのであった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分一人のことなんか考えず、落語家全部が一致団結して蹶起けっきするときだ。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
と、ひたすら頼み入る、さすがのコン吉もここにおいて、憤然と蹶起けっきし、
利ならずと見るときは蹶起けっきただちに政府にこうせんとし
アメリカでも、イギリスでも坑夫は蹶起けっきしつゝあった。
土鼠と落盤 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
「寝ている場合ではありません。蹶起けっきすべき時です」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここに於てか諸君、余は奮然蹶起けっきしたのである。
風博士 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
心ある人々これを憂い、饅頭の中に回章を秘めて同志の間に配布し、八月十五日の夜志士ら蹶起けっきして喇嘛僧を鏖殺おうさつし、僅かに生き残った者は辛うじて蒙古に逃れ、支那には全く跡を絶った。
「願わくは、閣下の精練の兵武をもって、許都の曹賊そうぞく討平とうへいし、大きくは漢朝のため、小にはわが主玄徳のため、この際、平常のご抱負をのべ、奮勇一番、ご蹶起けっきあらんことを」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
各〻が、いるところから寸地も離れなかったからである。万一、他出しているうちにでも、突然、蹶起けっきするような事にでもなれば、一挙の統制を欠くばかりでなく、出おくれては一の恥辱にもなる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一人の若い衆は起きられないという。一人は遊びに出て帰って来ないという。自分は蹶起けっきして乳搾ちちしぼりに手をかさねばならぬ。天気がよければ家内らは運び来った濡れものの仕末に眼の廻るほど忙しい。
水害雑録 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
謹厚の人もまた絳衣こうい大冠すと驚かれたる劉郎りゅうろうの大胆、虎穴こけつに入らずんば虎子を得ずと蹶起けっきしたる班将軍が壮志、今やこの正直一図の壮年に顕われ、由々しくも彼を思い立たしめたり
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
蹶起けっきした罷工の勇壮を讃えよ。
プチロフ工場 (新字新仮名) / 今村恒夫(著)
熊楠つつしんでかんがうるに、古エジプト人は日神ウンを兎頭人身とす、これ太陽あしたに天に昇るを兎の蹶起けっきするに比したんじゃ(バッジ『埃及諸神譜ゼ・ブック・オブ・ゼ・エジプシアンス』巻一)。
毎日毎晩、今か今かとその時機を待っているうちに或る朝の事、霜の真白い、月の白い営庭の向うの獄舎へ提灯が近付いてゴトゴト人声がし始めたので、素破すわこそと皆蹶起けっきして正座し、その方向に向って両手を支えた。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さあ、蹶起けっきしてください
宇宙戦隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
新聞にせよ、ラジオにせよ、その報道の中に、たえす塾生たちを困惑こんわくさせた一事があった、それは「蹶起けっき部隊」とか、「行動部隊」とか、あるいは「占拠せんきょ部隊」とかいう言葉が使用され、三日目になって
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
各新聞社の蹶起けっきを先頭として続々大仕掛けの捜査隊が派遣せられ、およそ一年半近くも蒙古もうこ新疆しんきょう西蔵チベット印度インドを始め、北極の方まで探し廻ったが、皆目かいもく消息がしれなかった、というのでしたね。
空中墳墓 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その最極端なる一例は、所謂いわゆる、朝寝坊が起さるる時にして、数回に亘る呼び声に応答しつつ、又も熟睡に陥り、日三竿さんかんに及びて蹶起けっきして、今日は唯一回の呼声にて覚醒したりなぞ主張する事珍らしからざるは、世人の周知せる事例なり。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
同氏は二・二六事件の本質を、陸軍内部の国体原理主義者——皇道派(天保銭反対論者)と、人民覇道派——統制派との闘争とし、敗北した二・二六事件の本質を、労働者農民の窮乏に痛憤した青年将校の蹶起けっき、侵略戦争に反対し、陸軍内の閥と幕僚を排撃して
交戦諸強は互いに利害の打算を外にして蹶起けっきしたのであるが、なかんずく、独逸ドイツの如きはルクセンブルグの中立を無視し、ベルギーの中立を無視し、非戦闘員を殺戮し、武装せざる都会をき、ほとんど発狂せるかと思われるほどに露骨に獣的精神を発揮しつつある。
文明史上の一新紀元 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
それも強敵と目ざす者は大月玄蕃一人であるが、幸いに、玄蕃と重蔵は如意輪寺裏で真剣の手合せをした実験がある——あの腕を持った重蔵殿なら必ず玄蕃を撃ち破ることは至難でないと、作左衛門は君公忠房に推挙した言葉を、重蔵の前でも真率に繰り返して、彼の蹶起けっきを熱願したのであった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)