菎蒻こんにゃく
底冷えのする寒さで眼がさめた。夢からさめたあとの味気なさのせいでもあるが横の蒲団に枕をならべて眠っている妻と子供の顔が鈍い電灯の灯かげの中にたよりなくうきあがって見える。自分の力で支えきれないような不安がどっと胸にこみあげてきたのである。生 …