“蹶飛”の読み方と例文
読み方割合
けと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私が帰るといえばすぐにでも蹶飛けとばしそうな剣幕ですから私も仕方なしにそこに坐って黙っていますと、娘は泣いておるのです。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
人生のことは叮嚀懇切ていねいこんせつにやるだけやって見て、それでもだめだったら一挙に蹶飛けとばして去るという私の生き方は、ここに来てもなお私にからみ附いていた。
雨戸を蹶飛けとばして老師の前におどりだしてやるか——がその勇気は私にはなかった。
父の出郷 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)