“けと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蹴飛88.1%
蹶飛11.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで巨人きよじんせた西風にしかぜその爪先つまさきにそれを蹴飛けとばさうとしても、おそろしく執念深しふねんぶか枯葉かれはいてさうしてちからたもたうとする。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「そいつは面白いや、あっしが負けたら、打つなり蹴飛けとばすなり、どうともしておくんなさい。どうせ親分なんかに負けっこがないんだから」
雨戸を蹶飛けとばして老師の前におどりだしてやるか——がその勇気は私にはなかった。
父の出郷 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
身中みうちにかなりの痛みを覚えて幾つも拳骨をい、幾つも蹶飛けとばされたようであった。彼はぼんやりしながら歩き出して土穀祠おいなりさまに入った。気がついてみると、あれほどあった彼のお金は一枚も無かった。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)