トップ
>
足下
>
そっか
ふりがな文庫
“
足下
(
そっか
)” の例文
『ええ
只今
(
ただいま
)
、
足下
(
そっか
)
に
御関係
(
ごかんけい
)
のある
事柄
(
ことがら
)
で、
申上
(
もうしあ
)
げたいと
思
(
おも
)
うのですが。』と、
市役所員
(
しやくしょいん
)
は
居並
(
いなら
)
ぶ
人々
(
ひとびと
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
が
済
(
す
)
むとこう
切
(
き
)
り
出
(
だ
)
した。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
これを要するに諸人才器
齷齪
(
あくさく
)
、天下の大事を論ずるに足らず、
吾
(
わ
)
が長人をして
萎薾
(
いび
)
せしめん。残念々々。
足下
(
そっか
)
久坂をのみ頼むなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
「イヤ御遠慮あるな伯父ごとは
莫逆
(
ばくぎゃく
)
の友なり、
足下
(
そっか
)
の事は書中にて承知致したり、心置きなくまず我方に居られよ」と
快濶
(
かいかつ
)
なる詞有難く
良夜
(新字新仮名)
/
饗庭篁村
(著)
足下
(
そっか
)
らが善後策を講じる間もなく不意を衝いて、敵の
荒胆
(
あらぎも
)
を
挫
(
ひし
)
ぐという——この行き方が、つまり軍学の極意と申すもの
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
うっかり舁夫が
向川岸
(
むこうがし
)
を見る隙を
覘
(
ねら
)
いすまし、腰を居合に
捻
(
ひね
)
って不意に舁夫の胴腹へ深く斬りかけ、アッと声を立てる間もなくドンと
足下
(
そっか
)
にかけたから
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
果
(
はた
)
して
然
(
しか
)
らば、刑事部捜査課長たる
足下
(
そっか
)
が当然陣頭に立って捜査せらるべき筋合のものであると確信いたします
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
財産なり、学問なり、技能なり、何か人より余計に持っている人は、其余計に持っている物を
挟
(
さしはさ
)
んで、傲然として
空嘯
(
そらうそぶ
)
いていても、人は皆其
足下
(
そっか
)
に平伏する。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
さありては師家に対して信義の相立たざる次第なれば、なにとぞ
足下
(
そっか
)
においてお焼きすて相なりたきものなり
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
或人(同)曰く、
足下
(
そっか
)
の理窟として排斥するものはこの善なるべし。しからば足下はこの倫理的の思想を
棄
(
す
)
てて、美の一方より歌をよむべしと強ふるものなり。
人々に答ふ
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
朶雲拝誦
(
だうんはいしょう
)
、
先
(
まず
)
以
(
もっ
)
て老兄
足下
(
そっか
)
御勝常賀し奉候。
随
(
したが
)
つて小官無異勤学、御省念
是
(
これ
)
祈る。然れば御草稿拝見感吟の処少からず。仰せに従ひ
僭評
(
せんぴょう
)
并
(
ならび
)
に枕山評
仕
(
つかまつ
)
るべく候。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「うん。
一通
(
ひととおり
)
わからぬこともないが、これでは平井の気には入るまい。
足下
(
そっか
)
は気が
利
(
き
)
かないのだ。」
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
外賓に供するに現なまのトルーフルと緑色の海亀肉を用いたらそっちも
歓
(
よろこ
)
びこちらも儲けると、今更気付いた人あって、
足下
(
そっか
)
は当世の陶朱子房だから何分
播種
(
はしゅ
)
しくれと
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
なんらの罪を犯した覚えもないのに、これは何事だ、と一人の侍が捕縛に向かって来たものに尋ねると、それは自分らの知った事ではない。
足下
(
そっか
)
らを
引致
(
いんち
)
するのが役目であるとの答えだ。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
篠田
(
しのだ
)
と云う同窓の友がありまして、いつでもその口から、
足下
(
そっか
)
もし折があって北陸道を漫遊したら、泊から訳はない、小川の温泉へ行って、柏屋と云うのに泊ってみろ、
於雪
(
おゆき
)
と云って、根津や
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
足下
(
そっか
)
を探しに参ったが——」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
綺堂君、
足下
(
そっか
)
。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「さもあらば、蜀勢はまた
雍
(
よう
)
・
郿
(
び
)
の二郡へ攻めかかるだろう。張郃、
足下
(
そっか
)
はこの長安を守れ、われは
郿城
(
びじょう
)
を固め、
雍城
(
ようじょう
)
へは孫礼をやって防がせよう」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
炯眼
(
けいがん
)
なる金先生
足下
(
そっか
)
。まず何よりも、先生の
御予言
(
ごよげん
)
が遂に
適中
(
てきちゅう
)
したことを御報告し、
且
(
か
)
つ驚嘆するものです。
今昔ばなし抱合兵団:――金博士シリーズ・4――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
足下
(
そっか
)
は在獄なればせん方なし。僕においては苦しからざる事には候えども、諸友の
踈濶
(
そかつ
)
は志の薄き故かと大いに
懸念
(
けねん
)
致し候。この事兄出牢せば一論あるべし。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
小前
(
こまえ
)
の分らぬ者などには理解をも云い聞けべき名主役では無いか、それが
殊
(
こと
)
に
武士
(
さむらい
)
の腰の物を
足下
(
そっか
)
にかけて黙って
行
(
い
)
くと云う法が有るか、
咎
(
とが
)
めたらこそ詫もするが
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
五翁の子息に相頼み讃州へも遣し度
候得共
(
そうらえども
)
是
(
これ
)
は七月に
足下
(
そっか
)
御曳杖有之
(
ごえいじょうこれあり
)
候はゞ其節御話し申上
可
(
べ
)
く候。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
『決して欺きたることなし。
足下
(
そっか
)
は某月某日に必ず死すべきはずなることは天運の定まりなり。しかるにその日に死せざりしは、けだしほかに原因あるべし。足下は人を救助せしことなきや』
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
「いや、外につないであるのは、自分の乗用ではない。
足下
(
そっか
)
に進上するために、わざわざ従者に曳かせて来たのだ。気に入るかどうか、見てくれ給え」
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
足下
(
そっか
)
は川路三左衛門に親しきよし、川路または岡本忠次郎などいえるものは元来勘定所より出身せり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
何
(
なん
)
で…それはいいませぬ、
足下
(
そっか
)
とちゃんとお約束を致した
廉
(
かど
)
がありますから、
仮令
(
たとえ
)
脊骨をどやされて骨が折れてもそれは云わん、云わぬに
依
(
よ
)
ってこんな苦しい目を致したから
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『決して欺きたることなし。
足下
(
そっか
)
は某月某日に必ず死すべきはずなることは天運の定まりなり。しかるにその日に死せざりしは、けだしほかに原因あるべし。足下は人を救助せしことなきや』
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
「ところで、
孝高
(
よしたか
)
。——
足下
(
そっか
)
は
御著
(
ごちゃく
)
の城へ入って住め。幸いに、小寺政職が捨てて逃げたからそのあとへ」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
足下
(
そっか
)
にかけられ、如何にも残念に心得ます、御両親より受けました遺体を
汚
(
けが
)
せし不孝の罪、いかに盲目なればとて
口惜
(
くちおし
)
ながら手出しも出来ず、此の儘に何時まで長らえ居りましても
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「君と、予とだ。今、天下の英雄たり得るものは大言ではないが、予と
足下
(
そっか
)
の二人しかあるまい」
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
百姓はキャーと悲鳴を上げる間もなくドンと
足下
(
そっか
)
に掛けたから、百姓もモンドリを打ってドブンと落入りました様子を見て、懐から小菊を取出し、大刀の
血
(
のり
)
を拭って鐘ヶ淵へ投げ込み
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「——これで、身どもも主家の使命を見事仕遂げ、面目をもって都へ帰ることができる。いずれ帰府のうえは、高家より
足下
(
そっか
)
たちへご
褒美
(
ほうび
)
の沙汰もあろうが、では、これで」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
打
(
ぶ
)
たれゝば金を貸してやると仰しゃったから打たせたのに、打った上に土足に掛けて金も貸さず、
私
(
わたくし
)
も武士の禄を
食
(
は
)
んだもの、見ず知らずの土民に
足下
(
そっか
)
に掛けられましては捨ておかれません
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「あらためて問うが、
足下
(
そっか
)
は蜀の説客として、この孫権に、何を説こうとして来たか」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
安「誠にお気の毒だが勘弁は致されんて、勘弁致し
難
(
がた
)
い訳があるからで、勘弁しないというは武士の
腰物
(
こしのもの
)
を女の
足下
(
そっか
)
に掛けられては此の儘に所持もされぬから浄めて返せと
先刻
(
さっき
)
から申して
居
(
お
)
るのだ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
真の勇者は
慷慨
(
こうがい
)
せずといいます。また、大事は
蟻
(
あり
)
の穴より漏るというたとえもある。ゆるゆるはなすとしましょう。しかし、
足下
(
そっか
)
が偽ものでないことはよく認めました。偉丈夫の心事を
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
周「それはいかんよ
足下
(
そっか
)
などは悪事に掛けてはまだ青いからね」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「やあ、
足下
(
そっか
)
は実に運がいい。
戦
(
いくさ
)
にも、運不運があるものでな」と、いった。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
足下
(
そっか
)
に掛けてドブーンと溜り水の中に落して仕舞いました。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「願わくは、
足下
(
そっか
)
の船をからん。それがしらのために、便船を発せられい」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
侍「
足下
(
そっか
)
が喋ってばかり居っては拙者は話が出来ぬ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかるに、蒋門神のため、その
素地
(
したじ
)
を
蹂躪
(
じゅうりん
)
され、しかも軍権力もあるため、無念をのんでいた折です。そこへはからず高名な
足下
(
そっか
)
をここに見いだして、まさに雲を
撥
(
はら
)
ッて陽を見るの思いです。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大「
足下
(
そっか
)
掌
(
て
)
を何うした、穴が開いているようだが」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「えっ。では宋
押司
(
おうし
)
、
足下
(
そっか
)
がやった
仕業
(
しわざ
)
だと仰っしゃるのか」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「やあ。孫堅か。
足下
(
そっか
)
も陣地へ引揚げるところか」
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“足下”の意味
《名詞》
(ソッカ、ソクカ、ソクゲ、あしもと、あもと、あしした)足で立っているあたり。足の下。
(ソッカ)相手のあしもと、相手のそば。手紙の脇付にも用いる。
(あしもと、あしした)足の運び。あしつき、あしどり。
(あしもと、あもと)(context、dated)家柄、経歴、身元。
《代名詞》
足 下(そくか・そっか)
貴公。
(出典:Wiktionary)
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“足下”で始まる語句
足下樣
足下等
足下不死