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莞爾々々
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にこ/\
ふりがな文庫
“
莞爾々々
(
にこ/\
)” の例文
また女が出て來て、
斯
(
か
)
う言つて
勸
(
すゝ
)
めたけれど、二人とも此の
室
(
へや
)
を動きたくはなかつた。女が去つてから、小池は
莞爾々々
(
にこ/\
)
として
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
含
(
ふく
)
み二下り讀では
莞爾々々
(
にこ/\
)
と
彷彿
(
さも
)
嬉
(
うれ
)
し
氣
(
げ
)
なる
面持
(
おももち
)
の樣子を
篤
(
とく
)
と見留て長庵は心に
點頭
(
うなづき
)
つゝ
頓
(
やが
)
て返書を請取千太郎よりも
小遣
(
こづか
)
ひとて金百
疋
(
ぴき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
猪
(
ゐのしゝ
)
の
牙
(
きば
)
で
拵
(
こさ
)
へました、ほんに
佳
(
い
)
い
采
(
さい
)
でござります、
御覧
(
ごらう
)
じまし。』と
莞爾々々
(
にこ/\
)
しながら、
掌
(
てのひら
)
を
反
(
そ
)
らして
載
(
の
)
せた
処
(
ところ
)
を、
二人
(
ふたり
)
で
一個
(
ひとつ
)
づゝ
取
(
と
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
かうそこに五六人集つてゐる漁村の童達に言ひ置いて、そのまゝ
莞爾々々
(
にこ/\
)
しながら縁を下りて、Bの方へとやつて来た。
島の唄
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
泣
(
な
)
くかしら
恐
(
おそ
)
ろしがるかしらと
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
ますに、いかにも
嬉
(
うれ
)
しい
顏
(
かほ
)
をして
莞爾々々
(
にこ/\
)
と
私
(
わたし
)
に
見
(
み
)
せた
通
(
とほ
)
りの
笑
(
ゑ
)
みを
見
(
み
)
せるでは
御座
(
ござ
)
いませぬか、
或時
(
あるとき
)
旦那
(
だんな
)
さまは
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
して
行
(
ゆく
)
方
(
はう
)
が
餘程
(
よつぽど
)
能
(
よう
)
御座いますアノ久兵衞さんが
何時
(
いつ
)
もと違つて藤助さんの所へ
行
(
ゆく
)
時
(
とき
)
には
莞爾々々
(
にこ/\
)
して
饅頭
(
まんぢう
)
だの
羊羹
(
やうかん
)
だの又錢だのと
種々
(
いろ/\
)
な物を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
他
(
ほか
)
に
布袋屋
(
ほていや
)
と
言
(
い
)
ふ——
今
(
いま
)
もあらう——
呉服屋
(
ごふくや
)
があつたが、
此
(
こ
)
の
濱野屋
(
はまのや
)
の
方
(
はう
)
の
主人
(
しゆじん
)
が、でつぷりと
肥
(
ふと
)
つて、
莞爾々々
(
にこ/\
)
して
居
(
ゐ
)
て、
布袋
(
ほてい
)
と
言
(
い
)
ふ
呼稱
(
よびな
)
があつた。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「天南です。お久しおます。」と、
莞爾々々
(
にこ/\
)
してゐる其の面ざしは、どうしても坊主顏であつた。
ごりがん
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
母
(
かあ
)
さまが
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
くにしろ
坊
(
ばう
)
は
必
(
かな
)
らず
置
(
お
)
いては
行
(
ゆ
)
かない、
私
(
わたし
)
の
物
(
もの
)
だ
私
(
わたし
)
のだとて
頬
(
ほゝ
)
を
吸
(
す
)
ひますと
何
(
なん
)
とも
言
(
い
)
はれぬ
解
(
と
)
けるやうな
笑顏
(
ゑがほ
)
をして、
莞爾々々
(
にこ/\
)
とします
樣子
(
やうす
)
の
可愛
(
かあい
)
い
事
(
こと
)
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
誠と思ふ
田舍堅氣
(
ゐなかかたぎ
)
お安は
唯
(
たゞ
)
莞爾々々
(
にこ/\
)
と打悦びお前樣には色々と御世話に相成娘も
嘸
(
さぞ
)
や悦んでがな居ませう又今晩は
夜道
(
よみち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「さア旦那、待ちかねてましたで。」と、平七も
莞爾々々
(
にこ/\
)
して、玄關代りの縁側へ現はれた。
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
莞爾々々
(
にこ/\
)
笑
(
わら
)
ひながら、
縮緬雑魚
(
ちりめんざこ
)
と、
鰈
(
かれい
)
の
干物
(
ひもの
)
と、とろろ
昆布
(
こぶ
)
の
味噌汁
(
みそしる
)
とで
膳
(
ぜん
)
を
出
(
だ
)
した、
物
(
もの
)
の
言振
(
いひぶり
)
取做
(
とりなし
)
なんど、
如何
(
いか
)
にも、
上人
(
しやうにん
)
とは
別懇
(
べつこん
)
の
間
(
あひだ
)
と
見
(
み
)
えて、
連
(
つれ
)
の
私
(
わたし
)
の
居心
(
ゐごゝろ
)
の
可
(
よ
)
さと
謂
(
い
)
つたらない。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
竹丸の覗いたのを直ぐそれと氣付いた母は、意外にも
莞爾々々
(
にこ/\
)
として手招きしたので、二三日母に
疎
(
うと
)
くされてゐた竹丸は、喜んで襖を開け、駈け込むやうにして母に近づいた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
小
(
ちひ
)
さな
鼻
(
はな
)
を
撮
(
つま
)
んぢやあ、
莞爾々々
(
にこ/\
)
、
鼻
(
はな
)
を
撮
(
つま
)
んぢやあ
莞爾々々
(
にこ/\
)
する。
祭のこと
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
莞
漢検準1級
部首:⾋
10画
爾
漢検準1級
部首:⽘
14画
々
3画
々
3画
“莞爾”で始まる語句
莞爾
莞爾莞爾
莞爾〻〻