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恐
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かしこ
ふりがな文庫
“
恐
(
かしこ
)” の例文
現
(
げ
)
にまのあたりに見奉りしは、
二四
紫宸
(
ししん
)
清涼
(
せいりやう
)
の
御座
(
みくら
)
に
朝政
(
おほまつりごと
)
きこしめさせ給ふを、
百
(
もも
)
の
官人
(
つかさ
)
は、かく
賢
(
さか
)
しき君ぞとて、
詔
(
みこと
)
恐
(
かしこ
)
みてつかへまつりし。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
ここに父答へて曰はく、「こは大君にますなり。
恐
(
かしこ
)
し、
我
(
あ
)
が子仕へまつれ」といひて、その家を
嚴飾
(
かざ
)
りて、
候
(
さもら
)
ひ待ちしかば、
明日
(
あすのひ
)
入りましき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
この歌の近くに、「山辺には
猟夫
(
さつを
)
のねらひ
恐
(
かしこ
)
けど
牡鹿
(
をじか
)
鳴くなり妻の
眼
(
め
)
を
欲
(
ほ
)
り」(巻十・二一四九)というのがあるが、この方は常識的に露骨で、まずいものである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
伊邪奈美命答へ
白
(
もう
)
したまはく悔しきかも速く来まさずして、吾は
黄泉戸喫
(
よもつのへぐい
)
を
為
(
な
)
しぬ。然れども愛しき我
那勢命
(
なせのみこと
)
入り来ますことの
恐
(
かしこ
)
ければ、まづ
具
(
つばらか
)
に
黄泉神
(
よもつのかみ
)
と
諭
(
あげつら
)
はん、我をな
視
(
み
)
たまひそ。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
時に、
多至波奈大郎女
(
たちばなのおほいらつめ
)
、悲哀嘆息し、
畏
(
かしこ
)
みて、天皇の前に
白
(
まを
)
して
曰
(
いは
)
く、
之
(
これ
)
を
啓
(
まを
)
さむは
恐
(
かしこ
)
しと
雖
(
いへど
)
も、
懐
(
おも
)
ふ心
止
(
や
)
み難し。我が
大王
(
おほきみ
)
が母王と
期
(
ご
)
するが
如
(
ごと
)
く従遊したまひ、
痛酷
(
いたま
)
しきこと
比
(
ひ
)
無
(
な
)
し。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
▼ もっと見る
掛
(
かけ
)
まくも
文
(
あや
)
に
恐
(
かしこ
)
き、いはまくも穴に尊き、
広幡
(
ひろはた
)
の
八幡
(
やはた
)
の
御神
(
みかみ
)
、此浦の
行幸
(
いでまし
)
の宮に、
八百日日
(
やおかび
)
はありといへども、
八月
(
はつき
)
の今日を
足日
(
たるひ
)
と、行幸して遊び
坐
(
いま
)
せば、
神主
(
かみぬし
)
は御前に立ちて、
幣帛
(
みてぐら
)
を捧げ
仕
(
つか
)
ふれ
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
稔らぬ秋を
恐
(
かしこ
)
みて、 家長ら塚を
理
(
をさ
)
めにき。
文語詩稿 一百篇
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
抑
(
そもそも
)
五一
永治
(
えいぢ
)
の昔、
犯
(
をか
)
せる
罪
(
つみ
)
もなきに、
五二
父
帝
(
みかど
)
の
命
(
みこと
)
を
恐
(
かしこ
)
みて、三歳の
五三
体仁
(
としひと
)
に
代
(
よ
)
を
禅
(
ゆづ
)
りし心、人慾深きといふべからず。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
悔
(
くや
)
しかも、
速
(
と
)
く來まさず。吾は
黄泉戸喫
(
よもつへぐひ
)
一一
しつ。然れども愛しき我が
汝兄
(
なせ
)
の命、入り來ませること
恐
(
かしこ
)
し。かれ還りなむを。しまらく
黄泉神
(
よもつかみ
)
と
論
(
あげつら
)
はむ。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
旅人が馬を
水城
(
みずき
)
(貯水池の大きな堤)に
駐
(
と
)
めて、皆と別を惜しんだ時に、児島は、「
凡
(
おほ
)
ならば
左
(
か
)
も
右
(
か
)
も
為
(
せ
)
むを
恐
(
かしこ
)
みと振りたき袖を
忍
(
しぬ
)
びてあるかも」(巻六・九六五)
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
然れどもその功に報いずは、
信
(
まこと
)
無しといふべし。既にその信を行はば、かへりてその心を
恐
(
かしこ
)
しとおもふ。かれその功に報ゆとも、その
正身
(
ただみ
)
一六
を滅しなむと思ほしき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「
凡
(
おほ
)
ならばかもかも
為
(
せ
)
むを
恐
(
かしこ
)
みと振りたき袖を
忍
(
しぬ
)
びてあるかも」(巻六・九六五)、「高山の
岑
(
みね
)
行く
鹿
(
しし
)
の友を多み袖振らず来つ忘ると念ふな」(巻十一・二四九三)などである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
かく
二七
賤
(
あや
)
しき所に入らせ給ふぞいと
恐
(
かしこ
)
まりたる事。是敷きて奉らんとて、
二八
円座
(
わらふだ
)
の
汚
(
きた
)
なげなるを
二九
清めてまゐらす。
三〇
霎時
(
しばし
)
息
(
や
)
むるほどは何か
厭
(
いと
)
ふべき。なあわただしくせそとて
休
(
やす
)
らひぬ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
あなあはれ
鈍
(
おぞ
)
や亞米利加
神風
(
かむかぜ
)
の
恐
(
かしこ
)
きことを
汝
(
な
)
は知らずやも (同)
愛国歌小観
(旧字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
恐
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
“恐”を含む語句
恐怖
可恐
恐々
恐入
恐慌
恐懼
恐縮
恐竜
恐悦
恐喝
恐惶
恐気
恐多
空恐
恐山
恐惶謹言
恐悚
恐迫
大恐悦
恐怖心
...