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幾組
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いくくみ
ふりがな文庫
“
幾組
(
いくくみ
)” の例文
山
(
やま
)
が
夏
(
なつ
)
らしくなると、
鈴
(
すゞ
)
の
音
(
おと
)
が
聞
(
きこ
)
えるやうに
成
(
な
)
ります。
御嶽山
(
おんたけさん
)
に
登
(
のぼ
)
らうとする
人達
(
ひとたち
)
が
幾組
(
いくくみ
)
となく父さんのお
家
(
うち
)
の
前
(
まへ
)
を
通
(
とほ
)
るのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
美しい美しい
桔梗
(
ききょう
)
いろのがらんとした空の下を実に何万という小さな鳥どもが
幾組
(
いくくみ
)
も幾組もめいめいせわしくせわしく鳴いて通って行くのでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ちい
子
(
こ
)
ちゃんは、お
説教
(
せっきょう
)
のあとで、
子供
(
こども
)
たちが、
幾組
(
いくくみ
)
かに
分
(
わ
)
かれて、
先生
(
せんせい
)
から
聞
(
き
)
くお
話
(
はなし
)
をたのしみにしていました。
鳥鳴く朝のちい子ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
膝
(
ひざ
)
のあたりに水をかけられるような不気味さは、あたりの秋色をたのしむ心のゆとりもわかず、のろのろと
土産
(
みやげ
)
物屋にはいり、同じ絵はがきを
幾組
(
いくくみ
)
も買った。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
陽氣
(
やうき
)
さうに
見
(
み
)
えるもの、
賑
(
にぎや
)
かさうに
見
(
み
)
えるものが、
幾組
(
いくくみ
)
となく
彼
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
の
前
(
まへ
)
を
通
(
とほ
)
り
過
(
す
)
ぎたが、その
中
(
なか
)
で
彼
(
かれ
)
の
臂
(
ひぢ
)
を
把
(
と
)
つて、
一所
(
いつしよ
)
に
引張
(
ひつぱつ
)
て
行
(
い
)
かうとするものは
一
(
ひと
)
つもなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
民家
(
みんか
)
の
軒
(
のき
)
に
戸板
(
といた
)
をだして、そこに
野宿
(
のじゅく
)
をする
覚悟
(
かくご
)
のものが
幾組
(
いくくみ
)
となく見うけられた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
床几
(
しやうぎ
)
に
休
(
いこ
)
ひ
打眺
(
うちなが
)
むれば、
客
(
きやく
)
幾組
(
いくくみ
)
、
高帽
(
たかばう
)
の
天窓
(
あたま
)
、
羽織
(
はおり
)
の
肩
(
かた
)
、
紫
(
むらさき
)
の
袖
(
そで
)
、
紅
(
くれなゐ
)
の
裙
(
すそ
)
、
薄
(
すゝき
)
に
見
(
み
)
え、
萩
(
はぎ
)
に
隱
(
かく
)
れ、
刈萱
(
かるかや
)
に
搦
(
から
)
み、
葛
(
くず
)
に
絡
(
まと
)
ひ、
芙蓉
(
ふよう
)
にそよぎ、
靡
(
なび
)
き
亂
(
みだ
)
れ、
花
(
はな
)
を
出
(
い
)
づる
人
(
ひと
)
、
花
(
はな
)
に
入
(
い
)
る
人
(
ひと
)
、
花
(
はな
)
をめぐる
人
(
ひと
)
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
饂飩
(
うどん
)
が
竭
(
つ
)
きて
茶碗
(
ちやわん
)
が
亂雜
(
らんざつ
)
に
投
(
な
)
げ
出
(
だ
)
された
時
(
とき
)
夜
(
よる
)
の
遲
(
おそ
)
いことに
無頓着
(
むとんぢやく
)
な
彼等
(
かれら
)
はそれから
暫
(
しばら
)
く
止
(
と
)
めどもなく
雜談
(
ざつだん
)
に
耽
(
ふけ
)
つた。
彼等
(
かれら
)
は
遂
(
つひ
)
に
自分
(
じぶん
)
の
村落
(
むら
)
に
野合
(
やがふ
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
が
幾組
(
いくくみ
)
あるかといふことをさへ
數
(
かぞ
)
へ
出
(
だ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
美
(
うつく
)
しい
美
(
うつく
)
しい
桔梗
(
ききょう
)
いろのがらんとした空の下を、
実
(
じつ
)
に
何万
(
なんまん
)
という小さな鳥どもが、
幾組
(
いくくみ
)
も
幾組
(
いくくみ
)
もめいめいせわしくせわしく鳴いて通って行くのでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
幾
常用漢字
中学
部首:⼳
12画
組
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
“幾”で始まる語句
幾度
幾
幾何
幾歳
幾日
幾人
幾許
幾年
幾個
幾干